自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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アンサンブル

2015/12/15

最近は、俗にいう「サードウェーブ」の台頭もあって、彼らが言うところの『シングル オリジン』、要するに単一豆の方が、ブレンドよりも秀でている豆だと言う、極めて誤った認識が広がっているように感じる。

確かに、オークションなどで落札された、スペシャルティコーヒーと言われる豆は、フルーティーな酸味が際立っているので、一般的な喫茶店で出される安価なブレンドに比べると、スペシャルティの単一豆の方が秀でていることは否定しない。

しかし、豆を見る目のある焙煎士が、きちんと良い豆を仕入れて、的確な焙煎をした上で、各々の個性を踏まえて作ったブレンドは、決して単一豆では出せない、複雑で素晴らしい香りと風味を楽しめるものである。

なぜ、そんなことを言うかというと、このところ新規で来られたお客様に、お好みを伺って、ブレンドをお勧めしても、単一豆の方が良いと、聞く耳を持って下さらない方が少なくないからである。
恐らく、どこかの店で、ブレンドより単一豆の方が本来の珈琲であるといったことを吹聴されてきたのであろう。

単一豆というのは、楽器に例えれば、ピアノソナタや無伴奏のヴァイオリンやチェロのソナタを奏でるようなもの。
演奏者良し悪しが全てと言っても良いだろう。

一方で、ブレンドというものは、アンサンブル。
ピアノ三重奏であったり、木管楽器と弦の掛け合いであったり、単一楽器のソナタでは、決して出せないハーモニーを楽しめるものである。

もはや実現不可能なことではあるが、例えば、ハイフェッツとカザルスとリパッティのトリオなんてものが聴けたとしたら、何百万、いや、何千万円出しても良いと思う音楽愛好家はゴマンといるだろう。

要は、単一楽器の譜面なら、演奏者(生豆のクオリティ)に頼ってなんとか作曲したように見せかけられるものの、何種類かの楽器を使ったアンサンブルのスコアを書くには、技術と経験が必要になる。
単一豆をそのまま出すより、ブレンドで新たな味を創造する方が、数段難しいわけである。

で、何が言いたいかと言うと、カリーも同じで、スパイスのブレンドというものは、かなりの技術と知識と経験がないと難しい。

カリーの場合、珈琲とは逆で、より多くのスパイスを混ぜた方が良しとされる傾向にあるが、しっかりと知識を身に着けたら、むしろほんの数種類のスパイスで、必要十分な風味を出せることに気付くことになる。

すると、『50数種類ものスパイスをオリジナルブレンド』なんて言っている素人カレー屋の謳い文句を目にするたび「こいつ、アホちゃうか?」と思ってしまうわけである。
そして、そういう素人カレー屋のカレーを食べると、思った通りの収拾がつかない、何を言いたいのか分からない、単に刺々しいだけの味。

そんなこんなで、結局足が向くのは、鞍馬口・・・

本日のスープは、タマゴのスープ

冬野菜パンチサラダ
かぶら、紫ブロッコリー、カリフラワー、パプリカ、ベビーキャロット、コールラビ、梨、クレソンとブルーチーズのソース。

このサラダ、カリーではないので、そんなにスパイスフルなわけではないのだが、しっかりとスパイスの風味が感じられ、それでいて野菜の味わいもストレートに伝わってくる。
野菜が主旋律を奏でつつ、スパイスのオブリガードが、なんとも魅力的で、法悦のひと時を味わえるのである。

本日のスペシャルパロタは、バナナのパロタ

中には、バナナとリンゴが入っている。

やはり、他の追従を許さない、このスパイス使い!
カリーを食べなくても、満足できるインド料理屋って、面白いなぁ、と、あらためて思うのであった。
 
 
店名:NAYA INDIA NOOR ナヤインディア ヌール
住所:京都市北区小山西花池町1-3
烏丸通紫明上ル東側 上京年金事務所すぐ横
電話:075-414-6300
営業:11:00〜14:30 17:00〜22:30 共にLO
水曜定休
Web :http://kyokkosu.blogspot.jp

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