自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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深読み

2024年4月19日 

ヴェルディでは、現在インドネシア特集をしていて、今は「バリ・ウォッシュド」を販売中。

こちらは、ともかくスムース&クリアで甘みが強いのが特徴で、髙島屋や北白川でご試飲下さったお客様の多くがお求めくださっている。

おかげさまで、仕入れた生豆も残り5キロを切ったので、来週中には販売を終了することになると思われる。

その次に登場するのが「東ティモール・ナチュラル」

バリに限らず、マンデリンもトラジャも、インドネシアの豆は近年価格がかなり上昇している一方、東ティモールの豆は、比較的安価なイメージがあるのだが、こちらの東ティモールは、バリよりも高価な豆。

実は、こちらの豆はカッピングもせず、いつもお世話になっている商社の人が激しく推薦してきたので購入したのだが、先日届いた生豆をサンプルローストした結果、北白川焙煎所のスタッフ一同が「これ、スゴイ!」と唸るほどのクオリティーだった。

そんなわけで、バリはもう間もなく終了、そして次に出てくる東ティモールにもぜひご期待ください。

さて、話は変わって、先日ケニアの豆が一般的にいくらくらいで売られているか見ていたとき、こんな説明文を目にした。

ケニアのオークションロット

ケニアで毎年開催されるオークションで落札されたニュークロップ。

2月入港

ここから先、書くと同業者に嫌われそうだけど、まぁ、たまにはいいかと言うことで・・・

上の説明だけを見ると、何も知らない人が読んだら、年に一回開催されるカップオブエクセレンスなどのようなコンペで、秀逸な豆をオークションで競り落とされたものというイメージを抱いてしまうかもしれない。(そんなこと一言も書かれていないが)

ケニアのコーヒーは、7月以外は概ね毎週火曜日にNCE(ナイロビコーヒーエクスチェンジ)で開催されるオークションにより落札され、市場に出回る。

一部の中規模~大規模農園で、自前の精選所を持っているところは、MA(マーケティングエージェント)を通して、直接取引ができるものの、大半の小規模農家はチェリーをファクトリーと言われる精選所へ持って行って、ファクトリー(ファクトリーが複数集まったFCSの場合もある)単位でロットを作ってオークションに出品される。

NCEのオークション会場
灰皿もあったりして・・・

しかも、オークションと言っても、コンペのようにハイクオリティーな豆が集まるわけではなく、グレードで言えばスペシャルティーとして流通している【AA】や[【AB】だけではなく、【T】や【TT】(水洗時に水に浮いてしまうような軽くてスカスカな豆、欠点豆比率も劇高)から、本当に良いものまで玉石混交。

↑ 次回オークションに出される豆 ↓

つまり上の写真ほどの数の豆がオークションに出品されるので落札したというだけでは、どんなグレードのものだったかは不明。

Tグレードの豆も出品される
この汚い豆も言いようによっては「オークションロット」。

そして、ケニアのメインクロップ収穫は、9月ごろにスタートして、11月~12月が最盛期になるため、実際にメインクロップのオークションが活況を呈するのは、1~4月。

年間を平均したら、毎週1,000~1,500ロットがオークションに出されるが、メインクロップの最盛期である1~4月は2,000~2,500ロットが出品される。

と言うことで、2月入港のものは、ニュークロップに違いはないかもしれないが、概ねメインクロップよりも比較的安価な「フライクロップ」ということになる。

これをまとめると先の説明は以下のようになる。

「この豆は確かにケニア産だけど、グレードについてはどんなものか不明。そしてニュークロップではあるが、比較的安価なフライクロップです。」

と言っているということになる。

もし、本当に良いものを直接取引が認められている農園から仕入れているのであれば、決して「オークションロット」とは言わず、「〇〇エステートのスペシャルティー」と表現するはず。

そんなわけで、モノは言いようだなぁ・・・

と、思いながら、私はいくら「モノは言いよう」でも、知らない人に対して紛らわしい表現は使えないなぁ・・・と思った。

おしまい。

キューバとグァテマラ

2024年4月18日 

桜が満開のときは、木屋町通りを南下して髙島屋へ配達に行く折、「いつから木屋町は歩行者天国になったんだ!?」というくらい、歩道から人が溢れていたが、すっかり葉桜になった今日は、ほとんど人が歩いていない状態。(昼間です)

桜が見ごろのときは、皆さん地下へもぐることもないからお客様が少ないのだろうと思っていたが、桜が散ると同時に地上を歩く人の数も減って、ちょっと残念。

みんな地下に降りて、髙島屋でヴェルディのコーヒーをお楽しみただければと思うものの、なかなかうまくは行かないものですねぇ・・・

さて、現在ヴェルディで扱っている豆の中で、「キューバ」と「グァテマラ」がちょっと変わりました。

何が変わったかと言うと・・・

まずはキューバから。

今までキューバは「TL」(ツルキーノラヴァド)というグレードのものを使っていましたが、現在は「CM」(クリスタルマウンテン)になりました。

ヴェルディ開業当初は、クリスタルマウンテンでスタートしたものの、キューバの豆が非常に不安定で、クリスタルマウンテンが商社でも欠品することが多く、またそんな状況のため価格も高騰していて、下手をするとブルーマウンテンに迫る勢いの高値になっていました。

そこで、味としては若干劣るものの、比較的入手しやすく、価格もバカみたいに高くしなくて良い「TL」にしたのですが、いよいよその「TL」すら入手困難になってしまいました。

(⇩キューバのグレードなどについては、通販サイトの説明文をご覧下さい⇩)

以前キューバを扱っていた商社何社かに問い合わせたのですが、少なくとも現状日本にはほとんど在庫がなく、今年度は入荷の目処もたっていないとのこと。

どうしようか困っていたら、「クリスタルマウンテンならあるよ」という声がかかり、無事1年分の豆をキープすることができました。

そんなわけで、クリスタルマウンテンが品薄で入手できるかどうか不安定だったためTLに変えたのに、こんどはTLがなくなってしまってクリスタルマウンテンに戻ったという感じです。

さらに、あまりにも価格が高騰してしまい、買い手が見つからないものが回ってきたので、TLより1割高い程度の価格で購入ができたため、いつもご愛顧いただいているお客様に還元すべく、値段は据え置きでグレードだけ上げるということになりました。

クリアでマイルド。

カリブ海の真珠とも言われる、キューバのクリスタルマウンテン、現在の在庫(1年分はあります)がなくなったら、販売終了か、最低でも今の倍の価格でないと販売できないものです。

ぜひお試しください。

そして、もう一品は「グァテマラ」です。

こちらは、今年の2月に店主が訪問した「カペティージョ農園」のブルボンに替わりました。

アンティグア産の豆の高騰と、品質が価格に見合わなかったため、昨年から西部のウエウエテナンゴを使ってきました。

しかし、ヴェルディでは開業当初からグァテマラと言えばアンティグア産のものを使ってきたこともあり、今回訪問して高いクオリティーを持つカペティージョ農園のブルボンを仕入れることにいたしました。

奇を衒ったものではなく、強いキャラクターを出すものでもない、本当に王道のグァテマラです。

数年前にグァテマラでコーヒーの木の病気が流行り、病害虫に強い品種がシェアを高める中、伝統的なブルボン種をしっかりと維持しているカペティージョ農園のグァテマラ。

こちらもぜひお楽しみくださいませ。

マンゴージャム、はじまりました。

2024年4月17日 

昨晩はまるで春の終わりを告げるような雷雨となりまして、この先のお天気は概ね夏日の予報です。

 

下鴨神社はますます鮮やかに、

 

 

だけども近くには遅咲きの桜がまだ咲いていたりと、賑やかな季節です。

 

桜餅はよくできたお菓子だと、葉桜を見ながら毎年感心します。

 

 

さて!今年もマンゴージャムが登場しました!

 

もうすっかり季節の定番メニューとなり、楽しみにお待ちくださるお客様も多く、大変嬉しく思っております。

私個人的にも大好きな一品で、お砂糖を控えめに作り上げたマンゴージャムの爽やかな甘さとバタートーストのハーモーニーを、ぜひとも皆様にお楽しみいただければと思います。

 

 

ご来店、ご注文、お待ちいたしております。

滋賀へ

2024年4月16日 

今日は、午前中から一人で滋賀県へ。

カフェ タックさんへお邪魔した。

タックさんでは今日、年に一度のエスプレッソデーということで、エスプレッソはもちろん、ラテやカプチーノなどのエスプレッソドリンクも160円で提供すると言うサービスデー。

160円でエスプレッソを飲みたいから行ったわけではなく、そのエスプレッソ用の豆に、今回初めてロブスタを使ってみたとのことだったので、それを味見してみたくて行ってみた。

今日のスペシャルの一つビスコッティも頂いてしまった。

ある意味、ロブスタを少し混ぜるとブレンドの再現性が非常に高くなるのだが、このインド産ロブスタは、非常にまろやかで、ロブ臭もほとんどなく、よく言えばロブスタらしくない、悪く言えばロブスタっぽくないものだった。

小粒ながら、なかなかきれいな豆。

煎りムラもなく、きれいに焼き上げられていた。

今回は、なんと30%もロブを配合しているとのことだった。

通常、ブレンドに使うときは、よほど安価なブレンドでない限り10%程度というのが一般的なのに、30%も配合していて大丈夫かとも思ったが、存外に飲みやすく、むしろボディ感としてはアラビカ100%と言っても良いくらい。

それほどクセのないロブスタだった。

今回は、中深煎りにしたとのことだったが、このインドロブを深煎りにしたらどんな感じか、また深煎りで仕上げるようなことがあったら飲みに行ってみよう。

タックさんは、マダムが元ヴェルディスタッフだったこともあり、お互いにいろいろと情報交換をできる間柄。

これからも、いろんな刺激をしあって、成長して行ければと思う。

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