今日は、午前中から、打ち合わせなどがあって、ユニフォームではなくスーツで出勤。
そんな日に限って、最高気温28度!
世のビジネスマンの方々は、暑くても寒くても、毎日こうしてスーツを着ているんだなぁ、と、思いながら、少し歩くと汗ばむ中、いろいろと走り回った一日であった。
このところ、Verdi へ来ても、私がいない!と、お客様からおしかりをうけることがしばしば。
もうちょっとしたら、いろいろとご報告もできるかと思いますが、それまで今しばらくお待ちくださいませ。
さて、今朝お越し下さった若い女性のお客様から「京都の珈琲は、酸味が強いのかと思っていました」という言葉を聞いた。
たしかに、私が開業した当初の京都では、冷めると強烈に酸味を感じる珈琲も多かったが、一方で炭化寸前と思えるような深煎りのものも多かったわけで、ある意味両極端な珈琲が出回っている街だったのかもしれない。
しかし、ここにきて、老舗系よりも、新進気鋭系の方が、酸味をアピールしている感は否めない。
そんなことを考えていたら、心許している友人から、一枚の写真が送られてきた。
見るとそれはメニューの一部で『いま時代が求めるのは、苦味の強さよりも、コーヒー豆本来の味だと言います。』と書かれていた。
珈琲豆本来の味ってなんだ?と考えてみると、いきなり迷路に陥ってしまう。
焙煎していない、生豆の状態のものは、挽いて湯を浸しても、単に生臭いだけのお湯ができるだけ。
焙煎と言う工程を経て、味を作って行くわけで、どの段階をもってコーヒー豆本来の味と言うべきか、断言できる人などいようはずもない。
同時に、コーヒーを単体で飲むのか、朝食のトーストと飲むのか、甘いケーキと飲むのか、フレンチやイタリアンの食後に飲むのか。
コーヒーを楽しむパートナーによって、好ましい苦味と酸味のバランスは違ってくるのではないかと思う。
ケーキと楽しむのでも、軽いシフォンケーキと一緒に飲むコーヒーと、しっかりとしたチョコレート菓子と一緒に飲むコーヒーは、違うもので然るべき。
よく、コーヒーをワインと比較して、ワインの風味評価のように、コーヒーの味覚表現をする人がいる。
でも、ワインのソムリエって、そもそもレストランで、お客が注文した料理とマッチングさせて、食事全体を楽しませることが最大の目的なわけで、今のコーヒー業界の味覚表現って、ちょっと違うような気がするのは私だけだろうか。
まぁ、それが正しかろうが、間違っていようが、時代の流れに立ち向かっても、かなうはずはないのだが、そんな人間が全くいなかったら、世の中進歩もしないし面白くもない。
私としては、コーヒーを『いまの時代が求める』ものとしてではなく、いつの世でも、皆さんが楽しく生活するための潤滑油になれるよう、焙煎し、提供していきたいと思っている。
で、今日は打ち合わせなどで外出していたので、その出先でとったランチ。

前菜は、揚げワンタンに、たんぽぽの葉、アイスプラント、こごみのスープ。
メインは、豚肉の丼を注文。
叡さんの料理は、いつ来てもあっさりとしていて、中華らしからぬ薄味。
ほっこりさせて頂きました。
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店名:中国料理 叡
住所:京都市左京区北白川上終町22-10
TEL : 075-723-6651
営業:11:30~14:30 17:30~21:00