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カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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音楽レビュー

CDでも聴きながら

2020年4月14日 

今日はスカッと晴れた青空の下、ほぼ葉桜になっている鴨川沿いを気分よく歩けた。

芸大店では連日教職員さん向けにお弁当の販売をしているのだが、昨日から「ナン カレートースト」も販売開始。

そのための袋を購入しに業務用パッケージ店へ行ってみたら、これまでに見たことがないほど多くの人が来ていて、テイクアウト用のパッケージを購入していた。

どこの店も、店内のお客様が激減しているため、何とか生き延びるためにテイクアウトで頑張ろうとしていることは想像に難くない。

Verdi も頑張っていこう。

さて、私の場合、普段だと1日の勤務時間が12時間以下ということはめったにないのだが、このところ外出自粛もあり、まだ明るいうちに帰路に就くことも多くなってきた。

そうなると、自宅でゆっくり音楽を聴く時間もできたりする。

で、久しぶりに好きな曲の聴き比べをしてみた。

最も好きなピアノ協奏曲の一つ、シューマンのコンチェルト。

私のCDラックにあるのはこの4枚。

左上から、ギーゼキングはベーム / ドレスデン国立

風と共に去りぬのバトラーにも似た、ちょっと訛りのある色男が、スポーツカーで颯爽と駆け抜ける。ような感じの演奏。

そんな芝居じみた外観とは裏腹に、ち密で繊細な運指とカデンツァで見せる派手なテンポ運びは思わず身を乗り出して聞きほれてしまう。

右上は、ミケランジェリとチェリビダッケ / スウェーデンRSO

ライヴレコーディングなので、拍手も入っていたりするが、どうも必要以上に残響があって、細かな音の動きが靄に包まれているような感は否めない。

ある意味模範的な演奏ではあるが、それだけに面白みに欠ける。

チェリビダッケも往年のスコア無視のテンポではなく、オーソドックスな演奏。

面白いのは、シューマンのコンチェルトはカップリングにグリークが選ばれることが多い中、ミケランジェリはベートーヴェンのコンチェルトと一緒に録音されている。

そのまま下にいって右下は、リヒテルとマタチッチ / モンテカルロ国立歌劇場。

こちらも模範的な演奏だが、ミケランジェリ盤と比べ残響が少ない分、細かな音のタッチまでしっかりと聞き取れて、この曲に必要な繊細なテクニックを存分に楽しめる。

マタチッチと言えば、チェコフィルとのコンビによるブルックナーが有名。

アンチェルやターリッヒといったマエストロの後を受けたマタチッチは、「超一流の二流」という他に類を見ない称号を与えられた名指揮者。

名手、リヒテルをしっかりとサポートして、この曲の代表的名盤に仕上げている。

最後に左下は、リパッティとカラヤン / フィルハーモニアOrc

リパッティ盤を聞いていると、シューマンって人は、なんてスケベな女たらしだったんだろう?と思ってしまう。

いや、実際にはリパッティの表現が他の全てのピアニストを凌駕していると言えばよいのかもしれない。

これを聞いてしまったら、対抗できるのは最初に挙げたギーゼキングくらいかもしれないと思ってしまう。

録音はモノラルで古く、フィルハーモニアの音も最高レベルとは言えないが、そんなことはどうでもよくなるほどリパッティの表現は素晴らしく、この曲って実はラブソングだったんだ、と実感できる1枚。

カラヤンが振るコンチェルトは、多くの場合ソリストも完璧に「カラヤンの内なる宇宙の一惑星」になっているのだが、この盤における若きカラヤンは、後に帝国を築くBPOと比べると完成度に劣るフィルハーモニアを引っ張り、しっかりとリパッティを盛り上げている。

というわけで、自宅で時間の取れるときは、同じ曲の聴き比べも楽しいものである。

※ 個人の主観による感想なので、あまり鵜呑みにしないでください。

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