自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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2021年06月

久々に野呂さん

2021年6月29日 

昨夜はテレビを見ていて気が付いたらソファーで寝てしまっており、時計を見ると午前1時だったので、そのまま自分のベッドにもぐりこんでしまった。

で、今朝は5時に目が覚めたのだが、その時点で雨が上がっていたので鴨川へ向かおうとしたら、急に雨が激しく降りだしたのでウォーキングはお休み。

午前中に下鴨へ行って用事を済ませたら、お昼は久し振りにリストランテ野呂さんへ。

このところ、休みの日もなかなか外に食事に出る時間をつくれなかったが、今日はお仕事でいろいろとお世話になっている方にお誘い頂き、ご一緒することになった。

頂いたのは「本日のランチコース」

まずは、前菜で「旬のお魚食べ比べ」

前菜その2は、「大山鶏のハムとマンゴーのサラダ」

本当は、カワバチーズのところが、チーズが品切れと言うことでマンゴーに。

パスタは、魚介と賀茂茄子の軽いトマトソース和え

魚料理は、「季節のお魚のソテー お魚の旨味たっぷりのスープ仕立て」

肉料理は「フランス産幼鴨胸肉のしっとりロースト茸のクリームソースで」

ドルチェは、ブラッドオレンジのプリン

お昼は初めて伺ったけど、カウンターはもちろん2階も離れも満席で、大人気の野呂さん。

人気なのもよく分かる美味しいひとときでした。

知らなくてもいい珈琲の話-その21【コーヒーの品種-5】

2021年6月27日 

今回は、ティピカ種と並ぶアラビカ種の代表格「ブルボン種」について説明します。

まずは、ものすごく大雑把なブルボン種の系統図から。

「ブルボン種」の【ブルボン】は島の名前からきています。

そのブルボン島とはどんなところなのかから説明しなくてはならないでしょう。

ブルボン島は、現在「レユニオン島」という名前になっています。

ここは、フランス共和国の海外県という位置付で、実質的にフランスの領土と言えます。

アフリカ大陸の南東にある島で、マダガスカル島の東、面積は2,512キロ㎡なので、沖縄の二倍程度の広さです。

現在は、人口86万人ほどですが、1507年にポルトガル人がこの島を発見した当時は無人島でした。

その後、1640年にフランス人が上陸してフランス領を宣言。

1642年にルイ13世が、当時の王朝の名称(ブルボン王朝)から引用し、「ブルボン島」と名付けました。

1665年には、フランスの東インド会社がインドとの輸出入における中継地として重用したことから植民を開始します。

1715年頃には、イエメンからコーヒー豆が伝わり、コーヒー栽培が盛んになりますが、その後サトウキビへと主要産業が移り、製糖がブルボン島の重要産業となりました。

しかし、その後フランス革命による王朝の終焉に伴い、「レユニオン島」に改名されます。

1806年には、皇帝ナポレオンにちなんで「ボナパルト島」と改名しましたが、ナポレオン戦争が終結し、1814年にイギリスがこの島を占領したことにより、再び「ブルボン島」に改名されました。

しかし、1848年フランスの2月革命により、再び「レユニオン島」に改名されて今に至ります。

時の政権によって何度も名称が変わった島ですが、この島の産業も1700年代当初の珈琲栽培から、トウキビ栽培へと移り変わり、アラビカ種における2大品種の片割れとも言える「ブルボン種」、その名称発祥の地では、極僅かの栽培になっています。

しかし、その子孫たちが現在の世界のアラビカ種をけん引しているのです。

来週からは、個々の品種について説明してまいります。

7月からの芸大店

2021年6月26日 

本日もご覧頂きありがとうございます。

ヴェルディ芸大店より、大事なお知らせです。

7月より、誠に勝手ながら芸大店の営業形態が大幅に変更となります。

営業時間 テイクアウトは8時30分〜店内飲食は9時~18時(17時30分LO・珈琲豆は18:00まで)

● 平日

◎豆販売、各種セミナー、お飲み物とショーケース内にあるスイーツやフードのテイクアウト、お弁当販売

◎店内飲食:オーダーを受けてから作るメニュー(モーニング ・ランチ・ホットサンド・トーストなど)はございません。

ショーケースのものとお飲み物は店内でお召し上がり頂けます。

※テイクアウトドリンク、お弁当の店内お召し上がりも可能といたします。

※平日は完全セルフサービスとさせて頂きます。

● 土日祝 

◎現在と変わらずテイクアウト、豆販売、各種セミナー、オーダーを受けてから作るメニューからお選びいただくフード(モーニング・ランチ・ホットサンドなど)やスイーツをご提供いたします。

※土日祝はテイクアウトドリンクの店内飲食はご遠慮願います。

なお、営業形態変更に伴い、この営業形態中は定休日を廃し、学校の全館入構禁止時以外は毎日営業いたします。

ご不便をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

土日祝、限定の新メニュー「パリジェンヌのお昼ごはん」の中のキッシュロレーヌ。

こちらは、単品でもお召し上がり頂けます♪

お持ち帰りも可能です。

数量限定ではございますが、宜しければ是非お召し上がり下さいませ♪

今後、コーヒーはもちろんのこと、自家製スイーツも更に磨きをかけていっております!!!!

毎日、試作に奮闘中の芸大店!!

更なるヴェルディの挑戦をご期待くださいませ♪

関係性

2021年6月25日 

最近トシのせいか、毎朝必ず4時に一度目が覚めて、そのときはもう一度寝られるのだが、5時にもう一度目が覚めたら、もう二度寝はできず、仕方ないので以前より早めに鴨川に出ることになる。

朝の鴨川って、みんな同じ時間に出てくるので、歩きはじめる時間が30分早くなると、知らない人だらけ。

もう何年も歩いているが、なんだか新参者になった気分。

さて、今週頭に販売開始したキリマンジャロは、おかげさまで好調にお求め頂き、今回入手した30キロが残り14キロになった。

次は、インドネシアのスラウェシ島で採れる「トラジャ」の逸品。

思いのほかキリマンジャロが早くなくなりそうなので、急いでテスト焙煎しなくては。

で、こうしてレギュラー商品以外のものを定期的にお出しするとなったら、当然仕入れの部分で悩むことになる。

現在ヴェルディでは、月間生豆を300~500キロ程度仕入れている商社や問屋さんが3社、月間60~200キロ以下くらいの少量仕入れ先が3社で、計6社とお取引があるのだが、数か月前から新たにちょっと普通とは違った色合いの豆を扱う商社さんと取引を開始した。

そちらとは、まだ2~3か月で400キロ程度しかお取引をしていないし、相手もヴェルディの焙煎量は知っているので、いきなり月間トン単位の取引に発展する可能性が低いことは承知されている。

B to Bに限定した商売をしている商社にとっては、毎月何トンも仕入れてくれる取引先が「お客様」であって、数百キロしか仕入れないヴェルディのような零細焙煎店は、労多くして益なしの、いわば枯れ木も山の賑わい程度の取引先というのが真意だと思う。

にもかかわらず、その商社の社長さんは、私の細かい質問にも嫌な顔せず丁寧にお答え下さり、もうヴェルディにも数回足を運んで、私の仕入れに対する要望などを聞いて下さるから本当に有り難い。

世界中を飛び回っている方なので、産地の情報にも非常に通じていて、農家の人とも一緒になって良い珈琲を作るための施策を考えていらっしゃるので、品種と土壌のマッチングなどにも明るく、一般論で語られている情報が、実は誤った見解であるということに気づかされることもしばしば。

そんな商社の社長さんが、先日もお越し下さり、私が今後仕入れたい豆についての話を聞いて下さり、その可能性をご検討頂けたのだが、その折にこんなことを聞いてみた。

「貴社は、もっと○○さんとか、△△さんとか(業界の人なら誰でも知っているロースターさん)ともお取引があって、うちみたいな小さなところを相手にしても利益は少ないだろうに、どうしてこんなに熱心に私の話を聞いて下さるのですか?」

すると、「理由は2つ。一つは、続木と話したら、実際のお客様の反応や、それがどういう部分に起因しているかを聴けるので、最終消費者の求める傾向を知ることができるから。もう一つは、上からでも下からでもない目線でお付き合いできるから楽しい。」

ということだった。

なるほど、と思った。

私は、産地の現状や品種の詳細、土壌のこと、流通過程など多くのことにおいて、その社長の持つ知識に遠く及ばないし、及べるはずもない。

そういう点で、私は彼から学べるものはとことん学んでやろうという姿勢で接しているし、その社長も私が貪欲に聞いてくると言うことは、きちんと様々なことを理解した上で珈琲の焙煎に取り組もうとしている人間だと思ってくださっている。

ある意味、お互いがリスペクトしあっている関係なので、上からでも下からでもない関係性でいられることが、精神的な居心地よさを感じる要因なのだろう。

お客様商売をしていると、店の従業員に対して上から目線で言ってくる人が多い。

日本では、少し前に「お客様は神様です」なんて馬鹿げたことを言う人がいたので、そんな感覚で店員と接する人が少なくないのは事実。

そして、稀にものすごく下から目線と言うか、必要以上にへりっくだって店員に接するお客様もいらっしゃる。

どんな方にも公平に、きちんとした接客をすることは大前提なのだが、やはりすごい上から目線で来られると、心にザラっとしたものが走ってしまう可能性が高くなる。

一方で、必要以上にへりくだって来られると、接客する側は気を遣ってしまう。

店側もお客様も、互いがリスペクトしあえる関係というのが、ある意味最も良いやりとりができる環境にあるため、店はお客様に最善の商品とサービスを提供でき、お客様も満足できるものをお求めになれる可能性が高くなる。

ヴェルディの店という場の前に、仕入れ豆を選定する場においても、それは同様のこと。

仕入先の方と、単なるなれ合いではなく、本当に良好な関係を築きつつ、本当に良いものを仕入れることで、お客様にもご満足いただける珈琲が提供できるわけで、商売における関係性というのは非常に重要だなと、改めて思ったひととき。

K社長、良い生豆としっかりした情報を頂いて、よりお客様にご満足いただける珈琲を販売することにより、貴社からもっとたくさん豆を仕入れられるよう頑張ります!

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