自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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2023年10月

パフェ

2023年10月31日 

先日来、けっこう硬い内容の日記を書いてきたが、けっこう反響があって、何名かのお客様からメールを頂いたり、店頭で感想を述べて頂いたり、あんな内容なのに関心を持って下さるお客様が少なからずいらっしゃった。

また、髙島屋S.C.店へコーヒー豆を持って行ったとき、芸大店でホールに立っているとき、両店の社員はもちろんアルバイトさんまで、何度も読み返して内容を理解しようとしてくれていると言ってくれて、まぁ、あまり楽しい内容ではないものの書いてよかったかな?と思うことにした。

で、今日は基本的に私は休みだったので、まずはお昼前に髙島屋S.C.店へコーヒー豆在庫の確認をしに行ったのだが、店に着いたら芸大店のアルバイトさんがコーヒーを飲んでいる。

せっかくだったので、私もコーヒーを飲もうと思っていたら、芸大店の山下もやってきたので、3人でコーヒーを飲んでみた。

なんだか身内専門店っぽいなぁ・・・

ドラフトアイスコーヒーは、ガスを一切使わず、圧力と空気だけで淹れた泡々のアイスコーヒー。

その後、いったん私は芸大店へ行って、夕方までデスクワークやハンドピックをして、その後再度髙島屋へ。

今日は月末なので、髙島屋S.C.店用の棚卸表を作って持って行き、各項目の記入方法などを説明。

その時点で、午後5時を回っていたのだが、今日はカミさんの誕生日。

だったので、帰り際にアズーロさんに予約の電話を入れて、カミさんと末娘と3人でディナーをとることに。

前菜2品と、パスタ3品を注文、けっこうお腹もふくれたが、この時期はコレを食べねば!

ってことで、別腹も頂いた。

明日は、朝イチが髙島屋S.C.店、その後打ち合わせなどがあり、明日はちょっと店頭以外の仕事もできればと思っている。

月も替わるし、改めて頑張って行こう!

コーヒーの保存

2023年10月31日 

本日の日記も、お客様向けと言うより、スタッフの質問に答える形になるため、書き方も社員向けになっている点、ご了承ください。


今日、芸大店で焙煎を終え、髙島屋へ豆を届けに行ったときのこと、アルバイトの一人からこんなことを訊かれた。

「お客様が、コーヒー豆を冷凍保存しているとき、必要量を取りだしたら、それを常温にもどしてからお湯を注ぐべきか、冷凍庫から出してすぐにお湯を注ぐべきか訊かれた。私とMさんは常温にもどした方が良いと思ったが、店長がバリスタチャンピオンが書いた本に、冷凍庫から出してすぐにお湯を注いだら良いと書いていたと言うものだから、どちらが正しいのか分からなくて・・・」

髙島屋店を開業してから、毎日のように大小いろんな質問をスタッフから受けるようになった。

それだけお客様と対話をしてくれているということなので、個人的には嬉しいと同時に、もっとしっかりと皆にコーヒーのことを教えなければと思う。

さて、今回のお客様からの質問についてだが、これほど簡単な答えはない。

ズバリ「常温に戻してからお湯を注ぐべし」である。

バリスタチャンピオンが言ったかどうか知らないが、常識的に考えたら分かることである。

そもそもコーヒーにお湯を注ぐということは、コーヒーの中にある美味しい成分をお湯で溶けださせるということである。

物質は、それぞれ融点・沸点があり、溶けださせるためには、その物質を溶かすだけの温度が必要になり、その温度は1℃足りなくてもダメなわけである。

「水は100℃で沸騰して0℃以下で凍る。」このことは小学生でも知っている。

水は分かっていても、コーヒーには多数の物質が含まれていて、それぞれに溶け出す温度は違っているはずだが、ヴェルディが82~83℃のお湯でコーヒーを抽出しているのは、その温度帯が一番出したい味を出せて、出したくない味を出さずに済むからに他ならない。

これが、82~83℃ではなく75~80℃だったら出したい味が出せなくて風味が弱くなるし、90℃を超えてくると、ネガティブな苦みを抽出してしまう。

つまり、数度単位の微妙な中で、味わいが変わってくるわけである。

実は、以前温度帯によって抽出される味わいについての実験をしたことがある。

同時に、冷凍したものを常温に戻さず抽出したときと、常温に戻してから抽出したものの味の違いも検証してみた。

まぁ、感じられる味わいには個人差があるので、私の口が間違っていて、そのバリスタチャンピオンの口が素晴らしいという可能性もあるが、少なくとも冷凍したものを常温に戻さずお湯を注いだ時と、常温に戻してお湯を注いだ時では、粉の温度が数度違っていたので、抽出される物質の量は、常温に戻さないものの方が少ないであろうことは容易に想像がつく。

↑常温の粉の温度:このときの室温は24℃だった。

これに83℃のお湯を注ぐと、71.3℃になる。

続いて、冷凍庫から豆を出してすぐに挽いた粉の温度

マイナス10℃で保管していたものを挽いたので、粉の温度は0.6℃まで上昇。

思ったほど温度は下がらなかったが、常温の粉と比べて3.8℃低い67.5℃だった。

たかが3.8℃だが、されど3.8℃。

もし、本当にバリスタとして緻密な味作りをしてきた人であれば、3.8℃を「たかが」とはとらえず、「されど」でもない、「ものすごい差」と受け止めるはず。

ハンドドリップチャンピオンシップに挑戦していた太田が日々研究していたときの姿からも、3.8℃は「ものすごい差」だということを実感する。

問題は、少なくともチャンピオンになった者は、常識的に考えたら間違っているようなことを平気で書いてしまうことは謹んでもらいたいということ。

何も知らない一般人は、常識で考えれば分かることも、チャンピオンという称号に騙されて、間違った知識を信じてしまう可能性がある。

ヴェルディのスタッフは、肩書や称号に目を奪われることなく、例え無名の人の言葉であっても、真実か否かを見極める判断能力を持ってほしい、が、それは難しいことではなく、科学的に根拠が述べられるか否か、自然の摂理に対して整合性が取れているか否か、論理的・常識的に正しいと思えるか否か、この点だけ見ればだいたい判断できるはずである。

同時に、ヴェルディのスタッフに言いたいことは、コーヒーについて学ぶ上で読むべき本は、まず順番を考えてほしい。

私は、カレーについて考え始めたとき、まずはインドの宗教に関わる本を読み初めた。

日本ではあまり考えられていないが、多くの国において、宗教と料理は密接な関係にあるので、この部分を知らないと、メニューは単なる文字の羅列になってしまう。

次いでインドの歴史や地理的なものを掌握したうえで、インド料理店を食べ歩き、シェフと話して、レシピ本を読んで実際に作ってみて、情報を吸収していった。

コーヒーについて知ろうと思ったときは、まずコーヒーの歴史についての学術的な本からスタートして、生産国各国の事情や、品種とその歴史、精選方法について学んだ上で、技術的なものに入って行った。

今現在使われている技術というものは、概ね物事の始まりから今に至る歴史の上に成り立っているので、まずは歴史を認識しなくては、「今」が何の上に立っているのかが分からない。

有名人が書いた自身のサクセスストーリーや技術書は、派手で面白いかもしれないが、正直言ってコーヒーの真実を深く知るためには何の役にも立たない可能性が高い。

ぜひ検討してもらいたい。

スペシャルティーコーヒー-4

2023年10月29日 

いよいよ今回のテーマ「スペシャルティーコーヒー」についての私の独断と偏見に満ちた解説も最終回。

前回の最後に記載した3つの項目でお話ししたいと思う。

【ヴェルディの豆はスペシャルティーか?】

これについてはYesと答えたいところだが、人によってスペシャルティーの定義が違う可能性もあるので、私個人の私見としては、全てがスペシャルティーと言っても良いものではあるが、世の中の一般的な見方からすると、そうではないものも含まれている可能性はある、というのが答え。

では、そうではない可能性があるものとは何か?と言えば、主に焙煎度合いが深いものになってくる。

主にスペシャルティーコーヒーは、酸味が善し悪しの基準になるため、酸味をほとんど感じない中深煎り以降のものについて、人によっては「良質な酸味が感じられないからスペシャルティーとは言えない」と言うこともあるかと思われる。

では、私の私見として、どうして酸味があまり感じられないものもスペシャルティーと言うのか?分かりやすい例えで(野球好きでなかったら逆に分かりにくいかもしれないけどご了承ください)説明したい。

今年のタイガースは、圧倒的な強さでリーグ優勝を果たした。

そこで、「タイガースのレギュラーは、全員名選手ですか?」という質問をしたら、Yesと答えても差しさわりがないと思う。

最多安打の中の選手、盗塁王の近本選手、3年連続20本塁打の佐藤選手、最優秀防御率の村上投手やセーブ王の岩崎投手などは、もちろん名選手と言えるだろう。

また、キャッチャーの坂本選手は、打率こそ低いものの、好リードでピッチャーを引っ張り、12球団随一の防御率を誇る投手陣を支えてきた。

助っ人としては、物足りない打率とホームラン数でも、ヒットで生還しようとするランナーをアウトにする、捕殺では超一級の能力を見せたノイジー選手。

彼らの能力があったからこそ、優勝できたと言っても過言ではない。

が、名選手の定義は何か?と訊かれたら、スペシャルティーコーヒーの定義同様、一言で表すことなど難しくてできようはずもない。

では、「阪神の選手は全員4番を打てるホームランバッターですか?」と訊かれたら、答えは間違いなくNoになる。

スペシャルティーコーヒーにおいても同様に、「ヴェルディのコーヒーは、全て良質で美味しいコーヒーですか?」と訊かれたら、全てのスタッフに対して、胸を張ってYesと答えるように言うだろうが、「ヴェルディのコーヒーは、全て明るく良質な酸味がありますか?」と訊かれたら、深煎りのコーヒーには酸味がほとんどないのだからYesとは答えられない。

要するに、坂本捕手には、打率ではなく好リードを期待する、佐藤選手には、万全の守備は期待できないが、ここぞで長打を期待する、という風に、コーヒーにおいても、各々の豆が持つ特徴は何なのかを掌握して、その良い部分をいかに焙煎で引き出すか?というのが、コーヒー職人の技だと思う。

ホームランは打てなくても、素晴らしい守備で魅せる選手だって名選手なのに、守備や小技を無視して、ホームランの数だけで全ての選手を評価しようとしたら、野球そのものが成立しなくなる。

コーヒーにおいても、浅く煎ったら渋くて嫌な酸っぱさが前面に出てしまう豆でも、深く煎ったら得も言われぬ甘みが出てくると言うこともある。

ただ、そいう言う豆は、カッピングのスコアが必ずしも高いとは言えない。

要するに、投手の善し悪しを見る判定基準が球速だけの場合、スピードガンで測ったらストレートが最速135キロしかないから、低評価をつけられてしまうものの、抜群のコントロールを持っているかもしれないし、多彩な変化球が操れるかもしれない。

カッピングの点数だけではない、そういったポテンシャルをしっかりと見抜けるかどうか、そして、そのポテンシャルを引き出す焙煎ができるかどうか、ヴェルディの勝負所はそのあたりであう。

そういう意味で、ヴェルディの豆は、スペシャルティーの定義が「酸味」に主眼を置かれているのであれば、全ての豆がスペシャルティーとは言えないが、コーヒーの多様性を認識して、各々の豆のポテンシャルと引き出してお客様にお楽しみ頂くという観点で言えば、全てスペシャルティーと言っても良いのではないかと私は思っている。

【スペシャルティーコーヒーは酸っぱいのか?】

「スペシャルティーコーヒー-1」で書いたが、焙煎が浅い方が、重量が減らないので利益率が高くなる。

アメリカ的利益最優先経営をしようと思ったら、良い味を出すことよりも原価率を低くできる「極浅煎り」にコーヒーを焙煎することが正解だと書いた。

そして、アメリカが一番素晴らしいと勘違いしている人たちが、それにならえで極浅煎りの酸っぱいコーヒーをスペシャルティーとして売っている可能性を指摘した。

が、一部には、アメリカにならえ、でも、本当にあの酸っぱいコーヒーを美味しいと思っている人でもなく、別の理由で極浅煎りにしている人もいるのではないかと書いたのだが、それこそがスペシャルティーコーヒーの持つ落とし穴かもしれない。

カッピング(テイスティング)は、主に極浅煎りのもので行う。

それは、深く煎ると酸味がなくなるので、その豆の持っている「苦み」以外の風味を見られなくなるからであり、浅く煎って酸味の質を見ないと評価できないからである。

が、それは、このカッピング時の極浅煎りという焙煎度合いが美味しいからそうしているのではなく、その豆のポテンシャルを見るためには、極浅煎りにしないと消えてしまう風味成分が多いからということが主たる理由なのである。

しかし、このカッピング時の焙煎度合いが一番コーヒーの味を引き出していると勘違いしてしまうと、極浅煎り一辺倒になってしまう。

ちゃんと焙煎を学んだ焙煎士であれば、極浅煎りのサンプルをカッピングして、この豆は、どんな焙煎度合いに仕上げれば、ポテンシャルをしっかりと弾きだせるかということを考える。

一方、焙煎についてしっかりと修行をせず、趣味の延長で始めてしまったら、カッピングしても、どういった焙煎度合いに仕上げたら、どんな味になるか想像もつかないので、カッピングしたのと同じ焙煎度合いにしてしまっても不思議ではない。

もっと言えば、カッピングの焙煎度合いで、その豆のスコアが決まるわけだから、もし80点をつけられた豆を購入したら、その80点をつけたのと同じ焙煎度合いにしないと、点数がかわってしまう、と思うのかもしれない。

コーヒー豆は選手、焙煎士は監督だとすると、カッピングをして、その選手がホームランバッターなのか、俊足の選手なのか、しっかりと判断して、その選手にあったポジションを与えることで、チームとしての繋がりや全体のまとまりが出てくる。

前監督のときに全く使われていなかった選手が、監督が変わると水を得た魚のように、素晴らしい活躍をする、といったことも珍しくないし、それこそが焙煎士のコーヒー豆を見る眼力と言えよう。

そんなわけで、Qグレーダーなどが高得点をつけて、スペシャルティーコーヒーと評価されたものしかスペシャルティーと認めない人が、その評価されたときと同じ焙煎度合いに仕上げたら、当然のことながら「酸っぱい」コーヒーになってしまう。

しかし、ちゃんと豆のポテンシャルを見抜ける焙煎士の手にかかれば、「酸っぱい」コーヒーではなく「良質な酸味」のコーヒーができあがるわけである。

【お客様にスペシャルティーコーヒーというものをどう説明したら良いのか?】

これは、日記を通してお客様に申し上げることではなく、ヴェルディのスタッフに「このように対応してほしい」と言うものである。

もし、「このコーヒーはスペシャルティーコーヒーか?」と問われたとき。

中煎りまでであれば、自信をもって「Yes」と答えてほしい。

一方、中深煎り以降のものを指して言われた場合、私であればこうこたえる。

「もし、スペシャルティーコーヒーの定義が【酸味】を最重要視しているのであれば、この豆はスペシャルティーとは言えません。

しかし、ヴェルディの豆は、全てオーナーが産地を訪れたり、輸出入業者の方々と、しっかり味(味覚)のすり合わせをして、本当に良いもの、素晴らしいポテンシャルを持ったものだけを使用しています。

中には、現地や日本でQグレーダーがカッピングをして点数をつける前の段階(船積み前)で、産地や輸出入業者との信頼関係だけで取り組んでいるものも少なくありません。そういう観点で見ると、ここに並ぶ豆は、全て自信をもって「良質な豆」と言えますし、オーナーが自信をもって仕入れてきた、入手できる範囲での最高のものばかりです。

どうか、スペシャルティーなどという言葉に惑わされず、本当に良いものをお選び頂ければと思います。」

髙島屋店で今回採用したスタッフの皆は、私から何度も「1しか知らずに1を説明しないように、10を知った上で、1を説明するように」と言われてきたものと思います。

どうか、より広い見分をもって、また、自然の摂理というものに反しているか否かを常に考えつつ、よりお客様に正しく役に立つ情報を提供できるよう、努力して頂ければと思います。

絶賛発売中です!

2023年10月28日 

秋の夜長のほろ酔い珈琲”ブラジル ヴィンテージバレル カシャーサ“芸大店でも販売開始いたしました。

ほろ酔い珈琲ってなんだ?

と気になるキャッチフレーズ。

ほろ酔い?お酒?と思われる方もいらっしゃると思いますが、アルコールは入っておりません。

しかし、これ、お酒?と思うくらいのインパクト大です!

カシャーサとは、ブラジルのソウルリキュールともいえる、サトウキビを原料とした蒸留酒です。

このカシャーサの樽で寝かせて作られたビンテージバレルはほんのりカシャーサの持つ深い甘みと樽の持つスモーキーフレーバーを感じられるコーヒーに仕上がっています。

個人的にはブラックはもちろん、お砂糖やミルクを入れても美味しかったので、よろしければお試しくださいませ。

只今、店内はとっても良い香りがしております。

もうすぐハロウィンなので、ハロウィンパーティーのおともにいかがでしょうか?

ヴェルディの自家製焼き菓子、スパイシーバナナケーキとの相性も良いのでよろしければお試しくださいませ。

ビンテージバレルはとても人気なので気になる方はお早めにどうぞ♪

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