自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

  1. 下鴨店TOP
  2. カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記
  3. 2023 11月

2023年11月

髙島屋S.C.店雑感

2023年11月30日 

昨日、コーヒー豆を届けに髙島屋S.C.店へ行ったときのこと。

店長とアルバイトの二人が、「今日ブレンドしたヴェルディブレンドが少し後味に渋みを感じるのですが」と言ってきた。

お召し上がりになったお客様は、特に不快な雰囲気はなかったようなのだが、彼女たちは若干いつもと違うと感じた様子。

私は納品者として入館していたので、20分以内に車を出さなくてはならないため、その場でカッピングと言うわけには行かなかったのだが、そういわれたら気になるので、そのヴェルディブレンドを2杯分だけもらって芸大へ戻った。

そして、今朝飲んでみたら、確かに若干渋みが残っている。

残っているというのは、恐らくあと1~2日したらクリアな味になってきそうな雰囲気だったので、豆そのものに問題があるわけではなかった。

※ コーヒー豆は、焙煎直後から2~3日は多量のガスを放出し、それによって若干渋みが出るが、2~3日経過後は味が落ち着いて本来の美味しさが出てくる。

でも、多分このちょっとした渋みを感じられるというのは、いつもきちんとしたコーヒーを飲んでいるから。

私がバッハで修業していた時、田口師に「欠点豆の入ったコーヒーを飲んでみる必要はないのですか?」ときいたことがある。

すると、田口師は「いつも良いコーヒーを飲んでいたら、少し悪いものがあるとすぐに分かるから、貴方は良いコーヒーだけを飲み続けていたら良いのです」と言われた。

多分、彼女たちは、いつもちゃんとしたコーヒーを口にしているからこそ、少しの味の違いが分かったものであろう。

ある意味、非常に良い傾向だと思ったと同時に、もう髙島屋S.C.店のスタッフたちは、しっかりと口が出来上がってきたものだと嬉しく思った。

そして、一昨日ちょっとしたコラボイベントをしようというお誘いを同じ髙島屋S.C.に入居しているテナントの店長さんから受けた。

そのことを髙島屋S.C.店のスタッフLINEに流したところ、賛否両論の意見がかえってきた。

アルバイト、社員問わず、ほぼ全てのスタッフが意見を述べてくれた。

あるアルバイトさんは、反対意見をしっかりと書いてきたのだが、普通に考えると会社のトップが提案していることをアルバイトが否定するなんて、あまり考えられないことではあるが、堂々と自分の意見を述べている上、お店のことを思って書いていることがしっかりと伝わる文面だったので、ある種頼もしさすら感じた。

また、基本は賛成でも、いろいろと検討すべきことがあると意見を述べてきたアルバイトさんは、私が店へ行ったら、想定される問題点を箇条書きにしていて私にそのメモを見せてくれた。

単に「検討すべき」と言うだけではなく、想定される問題点を具体的に挙げて、どう解決するか考えましょう、という姿勢は、本当に嬉しい限り。

そんな諸々意見はある中だったが、今日の夕方先方の店長さんと、ヴェルディの店長が打ち合わせをして、問題点を一つ一つ検討しつつ、来週からコラボイベントをしようということになった。

新しい店舗だから、こういう皆でしっかりと営業方針について考えることができるのかもしれないが、できればこういったアルバイトさんも店のことを考えて、意見を交換できる雰囲気を永続的に続けられたらと思う。

そして、私としては、皆が真剣に店のことを考えたくなるような商品を作り続けて行かねば、と、髙島屋へ行くたび感じるのであった。

賛否

2023年11月26日 

芸大店は12月11日で閉店ということで、ランチメニューなどもだんだん絞り込んで行っているところだが、ヴェルディのランチメニューの中でも一番人気だった「カリープレード」は、昨日をもって完売。

これからの2週間は、あいがけカリーとキッシュランチという形での営業となる。

この数日は、カレーが食べられなくて残念と言って下さる方も多く、嬉しいような、申し訳ないような、残念なような・・・

とは言え、もう次の準備も進んでいるので、頑張ってやって行こう。

さて、先日より販売をしている「スマトラ・ナチュラル」も残りわずか。

しっかりボディ、ほのかな酸味、柔らかく丸い口当たりで、とても良質な美味しさを楽しめたが、次はものすごくキャラが濃い商品が限定で登場。

今月の月刊紙では「スイートフラワー」という名前で販売すると書いていたが、テストローストしたものを飲んだスタッフたちが「バナナの味」というものだから、名称変更して「スパイシーバナナ」にしてみた。

こちらは、インフューズドコーヒーと言って、収穫したチェリーを精選前に嫌気性発酵。

そのときに、スパイスやフルーツなどを一緒に入れて発酵させることにより、コーヒーに香り付けすると言う、ある意味「行くところまで行ってしまった」感のあるコーヒー。

ヴェルディ的には、やはりコーヒーそのものの風味を前面に出して行きたいところではあるが、こういうお遊び的面白さもお客様にお試しいただければと思い、恐らく最初で最後となるインフューズドコーヒーの提供ということになった。

スタッフの間でも賛否両論がるが、まずは飲んでみないと始まらない。

と言うことで、11月27日午前0時から通販では販売開始。

店舗では、芸大店は明日から、下鴨本店は火曜日から。

髙島屋S.C.店では、昨夜から一足早く販売を開始しているが、店内飲食をされるお客様が多いようで、皆さまコーヒーそのものを味わうというより、コーヒー業界の新たなチャレンジを楽しんでくださっている様子。

際物ととるか、楽しいお遊びととるか。

スタッフ内でも賛否分かれるところなので、全ての方のお口に合うとは決して言えないコーヒーですが、まぁ話のタネに是非一度お試しくださいませ。

残りわずか

2023年11月25日 

芸大店の営業日は残り2週間ほどとなりました。

芸大店の看板ランチメニューにもなっていたスペシャルカレープレートは今日でラストのご提供となります。

限定10食!!

ご希望の方はお早めにお越しくださいませ。

明日からのランチメニューは…

合いがけカリーとキッシュランチのみとなります。

明日、明後日の合いがけカレーは

キーマカレーとブルーベリーの野菜カレー

29日(水)〜12月2日(土)の合いがけカレーは

ピスタチオカレー&バターチキンカリー」の予定となっております。

*売り切れ次第「キーマカレーとブルーベリーの野菜カレー」に変わります。

ヴェルディのオリジナルカレーが食べられる最後のチャンスです。是非、お越しくださいませ。

※キッシュロレーヌは終日お召し上がり頂けます。

そして、今回のスペシャルコーヒー

“スマトラ ナチュラル”ですがこちらも芸大店は残りわずかとなっております。

閉店までの営業時間、定休日は通常通りとなります。最終日まで、どうぞよろしくお願いします。

フェアトレード-3

2023年11月24日 

【フェアトレード=公正な貿易】について書いてきたが、今日、髙島屋S.C.店のアルバイトさんから「結局ヴェルディはフェアトレードの商品を扱ってるのですか?」と訊かれた。

答えとしては、「認証としてのフェアトレードを受けているものは扱っていない。」というのが正解。

JASオーガニックにも言えることだが、JASという名称をつけるためには、農園段階でJAS認証を受けていても、国内の流通段階で一度でも輸入された形態の袋から小分けしたら、その時点で名乗れなくなるし、保管・焙煎設備についても、細かい規定があるので、JASを謡いたい場合は、かなりな資金的余裕が必要になる。

これは農園も同じで、一切化学肥料を使わず有機肥料だけで栽培していても、認証を受けるためには多額のお金が必要なので、中小零細農家では認証を受けることは難しい。(ウォッシングステーション単位で受けているところはあります)

フェアトレードも同様で、認証を受けるためには、それなりの費用が必要なわけで、当然フェアトレードの認証を出す団体は、収益を上げなくてはならないから、実質的に公平な貿易をしていても、認証を受けるためには余分な費用が必要となるため、認証を受けていない場合も多い。

と言うより、基本的にフェアトレードをしていても、認証は受けていないというのがほとんどではないかと思う。

なぜなら、真剣に農園を指導して、共に良いものを作って、それに見合う対価を支払おうという志を持っている人なら、その指導や農村の人たちの意識改革(子供の教育を含む)のために、多大な労力と資金を必要とするわけで、実質的にフェアトレードをしている人は、そういった本来必要とする部分にお金をかけた方が良いことをしっているから。

そのようなわけで、ヴェルディにおけるフェアトレードをどうしているかという部分は、実際に産地を訪問して、私が仕入れている輸出先が農園とどのような関係を築き、どういう仕入れをしているか見ているわけで、認証をとっていなくても、きちんとした取引をしているところから仕入れているので、名より実をとっているのが実情。

でも、やはり世の中的には、どこかの団体が認証を出しているものが正しくて、認証のないものは、信じられないという人も多いものだと思う。

そうなると、私を信じて豆を買って下さるか、誰かが認証したものだけを信じるか、ということになる。

ヴェルディの常連さんは、恐らく私を信じて購入して下さっているものと思うが、やはりお墨付きがないと不安な方も多いはず。

もっと努力して、第三者のお墨付きの有無にかかわらず、ヴェルディの出すものなら信じられる、と思って頂けるような店にしていかなくては、と思うのであった。

つづく

このページの先頭へ