よく「コーヒーの3大原種」と言われますが、これは「アラビカ」「ロブスタ(カネフォラ)」「リベリカ」の3つを指します。
しかし、知らなくてもいい・・・その1で書いた通り、アラビカはカネフォラとユーゲニオイデスが自然交配してできた品種なので、本来ならアラビカの前に「ユーゲニオイデス」を入れるべきかもしれませんが、残念ながら現在ユーゲニオイデス単体でのコーヒーは商業ベースで生産されていないので、実質的に上記3つの原種が正解なのでしょう。
そんな3大原種ですが、リベリカはほとんど出回っておらず、味もアラビカほど豊かではないため、主に世界市場で取引されているのは、アラビカとロブスタのみと言っても過言ではないかもしれません。
そして、私たちが最もよく口にする品種はアラビカ種。
スーパーで特売されるような安価なブレンドや、大手ロースターさんの普及価格帯ブレンドにはロブスタも使われていますが、ヴェルディで通常扱っているのはアラビカのみなので、このコーナーではアラビカの品種について書きたいと思います。
まず、アラビカ種は初期の段階で「ティピカ種」が主品種となり、ほぼ同時に「ブルボン種」がアラビカの双璧をなす品種となりました。
主に、この2つの品種が突然変異や自然交配、或いは研究所で人工的に他の品種と交配して多くの品種を輩出することになります。
それ以外で言えば、アラビカ種発祥の地と言われるエチオピアにおいては、ほぼ全ての豆を「在来種」の一言で片づけられてしまいます。
しかし、JARC(ジマ農業調査局)によって発見・認定された品種は多数あり、中でも「74シリーズ」と言われる管理番号74から始まる品種は人気が高い状態にあります。
そんな品種のことを書き始めたら、ものすごい量になってしまうので、細かい解説は来週から。
とりあえず、今までにヴェルディで使ったことのある品種や有名品種に絞って系統図を書いてみました。
この品種について「ティピカ系」「ブルボン系」「在来種系」「ハイブリッド系」に分けて、3~4回の連載で書いて行きたいと思います。