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マスターの珈琲放談

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Genuine Kilimanjaro

2022年12月1日 

2022年12月号掲載

11月前半、3年ぶりの産地視察にタンザニアとケニアへ行ってまいりました。
よく産地視察に行くと言ったら、「豆の買い付けに行く」ものだと思われる方がいらっしゃいます。
しかし、コーヒー豆の仕入れはそんな簡単なものではなく、大手ならいざ知らず、私たちのようなマイクロロースターが産地でカッピング(テイスティング)をして、それを仕入れられるなんてことは、ほぼありません。
帯同している商社と取引のある農園で、なおかつその商社がその農園の豆を今期一般販売する予定がある場合に限って、産地買い付けと言えるかもしれませんが、一般に販売されるのに先立って味見ができた、というレベルに過ぎないわけです。
では、なぜ産地へ行くのか?
訪問する国の農園が、どのような環境で、どのように栽培しているのかを見ることや、現地の関係者と直接話すことによって、日本では知りえない情報を仕入れること。
そして最も重要なのは、産地で視察のルートなどをコーディネートしてくださる輸入元が、どのような基準で買い付けの可否を判断するのか、また、農園や組合にどこまでリクエストを伝え、指導をしているのか、といったことを確認することです。
今回のタンザニはとケニアでは、輸出にあたってのオークションシステムや、組合等との直接取引における課題などを理解することができました。
そんな中、今回私たちをアテンドして下さった輸入商社の社長は、あえて困難な農園への指導をしっかりとやって、本当に良いロットを作り上げることに信じられないほどの情熱を持っていることを目の当たりにしたのです。
「何を仕入れるか」という観点でいえば、多くの商社や販売会社からサンプルをもらって、その年最善のものを購入すればよいのですが、こうして産地視察を重ねるごとに「何を仕入れるか」ではなく「誰から仕入れるか」ということが本当に重要だと痛感しています。
来年には、私が最も信頼する輸入元から、その名もGenuine Kilimanjaroを仕入れさせて頂きます。
タンザニアのコーヒーは、一部地域を除き、どこで採れても「キリマンジャロ」と呼ばれますが、こちらは本当にキリマンジャロ山麓で作られた正真正銘のキリマンジャロの中から、タンザニアらしいマイルドでコクと甘みをもったものだけを集めたロットです。
中米のような華やかさやフルーティーな香りとは一線を画す、コーヒーらしいコーヒー、王道のマイルドコーヒーが間もなく入荷。
今回のアフリカ視察で唯一「現地で仕入れ」に至った豆です。
仕入れる商社の情熱と、農家の努力により作られたホンモノのキリマンジャロ、ぜひお楽しみください。

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