自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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珈琲談義

2017年10月24日 

今朝は久しぶりに歩けた。

でも、スカッと晴れた空は見えず、ちょっとミストっぽく雨も降っている感じ。

そうでなくても日の出が遅いので、ちょっと暗くて寂しい朝であった。

さすがに川の水量は多く、出町の飛び石は水の下に隠れ、亀さんも頭と甲羅が少し見える程度になっていた。

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さて、先日私も無事『夫婦50割』が適用される年齢に達してしまったので、カミさんと一緒に映画を見に行ったら(別にカミさんじゃなくても大丈夫ということらしいが)安く見られる。

そこで、今日は映画を見に行こうかとカミさんを誘ったが拒否られたので、誕生日クーポンを使って見に行った。

う~ん、貞子VS伽椰子ほど酷くはなかったが、まぁまぁしょうもない、と言うか、全く怖くないホラー映画であった。

と、言うか、私のすぐ後ろに座っていた女性二人組が面白すぎて・・・

始まった瞬間「もう、むりむりむりむり、こわいこわいこわいこわい・・・」中盤にさしかかったあたりでは「あの奥からなんかでてきそう、いやいやいやいや、こわいこわいこわいこわい、キャーッ!」って、もう、それ聞きながら吹き出しそうになっていたので、怖さを全く感じなかったのかもしれない。

やはりホラー映画は、人が少ないレイトショーで見るべきだったと強く確信した。

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そんなイマイチな映画鑑賞だったが、早めに三条へ行ったので、上映開始までの空いた時間で、久しぶりに六曜社地下店へ行ってみた。

この変わらないスタイルはスゴイ。

いつも通り、ブレンドとドーナツ。

六曜社さんへ来たら、ついドーナツを注文してしまうのだが、こういう『お決まり』というのは素晴らしいと思う。

Verdi でも「つい注文してしまう」ものが作れたらと思うのだが、なかなかここのドーナツに匹敵するものは難しい。

久し振りにカウンター越しに奥野さんと珈琲談義。

最近のなんでもかんでも浅煎りというのはどうなんだろうという話から、そういう酸味系珈琲の中でも、単に知識も技術もなく浅く焙煎してフルーティーと言っているお店もあれば、それなりに美味しい店もあるという話になり、今までは自家焙煎して、ピアスに帽子で営業していたら、なんでもかんでも店が成立していたという傾向だったが、これから浅煎り系専門店(スペリャルティ専門店とも言われる)も淘汰の時代に入るのだろう、と。

そう言えば、私が高校~大学時代は、それまで深煎りが主流だったところ「お湯で割ってアメリカン」というのが何となく流行っていた。

たしか20年ほど前には、随分と浅い焙煎の通称『白珈琲』なんてのも短い期間だったが流行っていた。

松任谷由美の歌の歌詞にも「ドーナツ屋の薄いコーヒー」なんてのがあったり。

そんな薄いコーヒーが流行っていた時代、京都でも当時流行っていた「カフェ バー」という業態へ行ってコーヒーを注文したら、けっこう薄かったなんて話で盛り上がり、でもその後バブルが崩壊したら、再び深煎り系へと潮流が変わって行った。

長くこの業界を見てきている奥野さん曰く、まぁ、コーヒーの嗜好って、だいたい10~15年周期で変わっていくのではないかと。

ただ、今のスペシャルティブームは、日本の流行と言うより、アメリカ主導で動いているということや、北欧系のブームという側面もあるので、もしかしたらその周期論には当てはまらないかもしれない。

今、そのブームをけん引している人たちに言わせれば、20年ほど前の『薄いコーヒーブーム』と今の『スペシャルティコーヒー』は、全く違うものだと強く主張されそうだが、そういうミクロの世界の話ではなく、時代の大きな流れのこと。

要は、そうやって、浅いものがもてはやされたり、深いものが好まれたりという行ったり来たりの中で、クオリティーのボトムアップは着実になされていく。

私としては、そのときそのときの流行に踊らされるのではなく、常に本質を見て行かねばと思う。

なんて話をしながら、ふとメニューを見たら「浅煎り タンザニア」なんて文字が・・・

「こんなの以前からありました?」ときいたら、「最近流行っているから、浅煎りが欲しいと言われたとき、何も勧められなかったらくやしいから作った」と。

せっかくなので頂いてみたら、これが際の部分で酸っぱくなくて酸味が美味しいコーヒーに仕上がっていた。

奥野さんと言えば、深煎り専門というイメージだったが、流石浅煎りを作らせてもピンポイントで良いところを突いてくると、ちょっと感動しながらアナベルを見に行くのであった。

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