今日はモーニングの時間帯だけ出勤して、その後一路高槻へ。
立命館大学交響楽団の第二回オペラ公演へ行ってきた。
お客様の中に、立命館の方がいらっしゃって、今回の公演のチラシを置いてほしいと言われたので、チラシを置きつつ私もオペラは好きなので出演者を見ていたら、なんと主役のミミ役が和田 悠花さんではないか!
和田さんは、京都芸術大学店があった2018年12月24日に、サロンライヴで井上 大聞さんと一緒にご出演下さって、90回に及ぶヴェルディサロンライヴ史上最高の入場者記録を達成された素敵な歌姫。
そのときの私の感想としては、ぜひ和田さんの歌う「ムゼッタのワルツ」が聴きたい!というものだったが、まさかのムゼッタではなくミミ!!
これは万難を排して観に行かねばと言うことで、日曜日の昼間に私が不在になるというのは、産地へ行っているときでもない限り滅多にないことではあったが、今回はシフトも厚くできたので行かせてもらった。
プログラムと一緒に、出演者の方が書きおろした、こんな人物相関図が入っていて、なんだかほのぼの
肝心の舞台の方は、確かに学生オケなので、演奏の質としては、私が普段聴いているCDやDVDの演奏と比べるのは野暮というものだが、オケはしっかりソリストや合唱、舞台の振り付けとシンクロしていて、大変な努力と練習を重ねたのであろうことが伺える。
専門家ではないので、一般の音楽愛好家レベルではあるが、けっこう多くのオペラを聴いている中、オケの音色の質以外の面では、全く違和感なく聴けて、終わってみれば「これは本当に学生オケがピットに入ったオペラだったのか?」と思わせるレベル。
オペラの伴奏としては、申し分ない完成度で、ソリストはもちろん、学生の皆さんの熱量と、本番までの間に指導された方々、本番を振ったマエストロ阪さんの適切なタクト、裏方の皆さんの献身、それら全ての集大成が今日の舞台だったのではないかと思う。
そして、私が海外の第一級オペラハウスの公演を観て一番強く感じるのは、合唱のレベルで、ミラノにせよ、ウィーンにせよ、この人数で、この圧倒的な合唱のレベルはなんだ!?といつも感嘆させられたのだが、今回の合唱は、比較的小人数なのに、見事な歌声を聴かせてくれた。
少年合唱も素晴らしく、合唱がベルカントしてる!?という感じだった。
和田さんのミミは、ともかく純粋で流麗。
良い意味で、HIMARIさんのヴァイオリンみたいなイメージ。
むせび泣くピアニッシモから、フォルテッシモの高音まで、実に伸びやかに綺麗に響く歌声で会場を魅了していた。
ロドルフォの水口さん、前に何かで一度聴いたことがあったように記憶している。
ただ、今回はかなり調子が悪かったようで、一幕の「冷たい手を」では「ヤバっ」という心の叫びが聞こえてくるような雰囲気だったが、3幕・4幕とだんだん調子が戻り、同時に若干唱法を変えたようで、無事幕が下りるまでしっかり歌い切られたところは、さすがプロだと敬服。
そして、初めて聴いたムゼッタの山岸さん!惚れちゃいました。
すごいはまり役、あの高音をやすやすと2階後方席まで、まるでレーザービームのように突き刺す、のみならず、歌い方から役作りまで素晴らしかった。
マルチェッロの迎さん、ショナールの市川さんの安定感ある歌声が、全体をしっかりと引き締めていて、躍動感ある舞台になっていた。
終わってみて、8年前には和田さんの歌う「ムゼッタのワルツ」が聴いてみたいと思ったが、今回は、ちょうどヴェルディの月間ブレンドのモチーフになっていることもあるが、和田さんが歌う「月に寄せる歌」が聴いてみたと思った。
それにしても、学生オーケストラで、オベラ全幕公演に参加できるというのは、本当に凄いことだと思う。
最近の学生オーケストラのチラシを見ると、「よくこんな難曲・大曲に手を出すな」と思うのだが、それは交響曲だったり管弦楽曲だったりで、オペラとなったら全く違ってくる。
もし、学生オケがマーラーの8番を演奏するとしたら、それはもう大変なことだろうと思うのだが、オペラとなったらその何十倍もの大変さのはず。
実際にソリストや合唱との調整、パート練習などには参加していなかったとしても、途中から何度も合わせて、同時に舞台での演出や、各々のソリストの歌い方の掌握など、こんな経験を学生の時点でできてしまう、それを費用の面でも時間の面でも、あらゆる面で甚大な困難が待ち構えているのに、それをさせてしまう立命館という学校にも「ブラヴィー!」と惜しみない称賛を贈りたい。
と、思った日曜の午後だった。