自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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2024年10月

400円の信頼関係

2024年10月31日 

少し前のこと、コーヒーを一杯(600円)お召し上がりになり、千円札でご精算になったお客様が、店を出てすぐ戻ってこられ「千円札を出したので、おつりが400円あるはずなのに、小銭入れの中に100円玉がない、ということは、おつりを受け取っていないのではないかと思う。」とおっしゃった。

ちょうどレジが混みあっていて、スタンプカードのハンコを押したり、そのカードをお返ししたりで、もしかしたらおつりを渡し忘れていたかも、と対応したスタッフは思ったらしい。

しかも、お顔を覚えている常連のお客様だったので、嘘をつかれるわけがないという信頼のもとで、レジから400円を出してお渡ししてしまっていた。

そのやりとりを私も横目で見てはいたが、他の接客中だったので、すぐに対応できず、お客様が400円を受け取ってお帰りになってから、「そういうときは、少しお待たせして申し訳ないけど、一度レジの現金チェックをして過不足がないかどうか確かめてからお渡しするように」と注意した。

そして、その日の営業終了後、レジ精算をしたら、現金誤差がちょうど400円マイナスになっていた。

多分、そのお客様にお渡しした400円だろうと予想はできるのだが、恐らくそのお客様も悪気はなく、どこか別のところに400円を入れてしまったものの、何気ない行動だったので、それを忘れて小銭入れに100円玉がなかったため、釣銭をもらい忘れたと言ってこられたのだろう、ということで、まぁ、仕方なかったというか、そのスタッフの勉強ということで私も今日までその出来事を忘れていた。

が、今日、そのお客様がご来店になり「この前はすみませんでした、別のところに400円あったのでお返しします。」と400円を持ってこられた。

たかが400円、されど400円。

400円少なかったからと言って、たちまちヴェルディの経営が行き詰まるという金額ではないことは、お客様もご承知のことだろうが、恐らくお客様からすると400円を不要にもらってしまうことで、ヴェルディに来店するのが後ろめたくなったり、自分の信用が損なわれることの方が金額以上に重くお感じになったのだと思う。

お客様が故意に嘘をつかれるはずはない、という店とお客様の信頼関係でお渡しした400円。

たとえ少額でも、自分の勘違いで多くもらってしまったことに対して、間違っていたと正直に言ってご返却くださった400円

長く営業を続けるということは、金額の大小とは関係なくお客様と店との信頼関係あってのことだと改めて実感した出来事。

常に、お客様に対して正直できちんとした営業をしなくては、と改めて思い知らされた10月最後の一日だった。

アントン・ブルックナー

2024年10月30日 

このところ、やっと秋らしくなってきた。

昨日などは、これまでいつも冷たいコーヒーをご注文だったお客様が、ホットをご注文下さったりで、あぁ、季節が変わったなぁ・・・と思った。

店内にいると、外の気温が分からないのだが、お客様の注文で何となく今日は涼しいのか、暑いのか、などを感じられる。

そんな今日は、朝からけっこうアイスコーヒーが出たり、昼間にはコーヒーフロートのご注文が入ったり、実際のところ、今日は寒かったのか、暖かかったのか?

話は全く変わって、ヴェルディで経理業務をしてもらっているスタッフのご主人が、ある本の翻訳をされていると聞いていたところ、その本が明日出版されるということで、今日はその宣伝。

アントン・ブルックナー。

ご存じない方のために説明すると、ブルックナーは1824年9月4日 に生まれ、 1896年10月11日に亡くなったオーストリアの作曲家、オルガニスト。

宗教曲と交響曲の作曲家として有名で、生涯に作曲した交響曲は10曲。

第9番は3楽章を書き終えたところで亡くなったので未完の大曲となっている。

9番までしかないのに、10曲とは?と思われたかもしれないが、なぜかブルックナーは最初に作った交響曲を「0番」として発表しているので、合計10曲ということになる。

今年は、その生誕200周年ということで、オーストリアを中心にいろいろなイベントが開催されている中、その一つとしてドイツで出版されたこの本が、超速で翻訳されて出版されることになった。

私にとって、ブルックナーは子供のころに一番好きだった作曲家。

小学校の時に、お年玉をもって三条の十字屋へ行き、なぜかブルックナーの交響曲第9番のレコードを購入してしまった。

カラヤン / ベルリンPOのブルックナー交響曲第9番

このときのレコードの帯に書かれていた言葉が「威圧するのではなく感銘を与えてくれます。」という言葉だった。

本当は、ベートーヴェンの第九を買おうと思っていったのに、なぜかブルックナーという当時小学生だった私は聞いたことのない作曲家のレコードを購入してしまい、自宅に帰ってレコード盤に針を落とした。

そして、A面の1~2楽章で、その美しさと激しさに打ちのめされ、B面の第3楽章、アダージォを聞きながら、なぜか涙が止まらなかったことを記憶している。

私は、カラヤン指揮のコンサートを2度聴きに行く幸運に恵まれ、ブラームスの交響曲は全て生のカラヤン/BPOで聴くことができたものの、そのときのプログラムにブルックナーがなかった。

そして、3度目の正直、いよいよブルックナーの第9番ではなかったが、第8番がプログラムに入ったコンサートがあったので、チケット発売日の早朝から新宿のプレイガイドの前に並んで、朝いちばんでサントリーホールのS席を1枚購入。

いよいよカラヤンのブルックナーが聴けると思っていたのだが、残念ながら晩年のカラヤンは体調を崩して来日をキャンセル。

代役は小澤征爾によるリヒャルトとなった。

そんなわけで、店名はヴェルディと言いながら、実は小学生のころからブルックナーが大好きで、ほとんどの交響曲は3人以上の指揮者でCDを持っている。

が、実際のところ、ブルックナーという人は、聞けば聞くほどよくわからない。

曲がよく分からないというのではなく、「この人いったいどんな人だったんだろう?」という疑問が深まっていく作曲家なのである。

個人的には、この本は必読で、とても楽しみ。

誰彼構わずオススメというわけには行かないが、ブルックナーの交響曲はともかく長大で、モーツァルト感覚では聞けないものの、その壮大な世界観は聞いていると地球の波長の中に身を置くような気分になれる。

秋の夜長、ブルックナーの交響曲を聞きながら、この本を読む時間をつくれたらいいなぁ・・・

と、思いながら、とりあえず Amazon でポチっとしてみた。

どっちのジンクス?

2024年10月27日 

今日は選挙サンデー!

ヴェルディは開業当初から「選挙の朝は忙しい」というジンクスがある。

投票を済ませてそのまま朝食をとりにヴェルディへお越し下さる方が多いということだろうと思っていた。

一方で、四条河原町の百貨店で「大北海道展」が開催されるとお客様が少なくなるというジンクスもある。

この週末から髙島屋では北海道展が開催されており、私も豆の納品に行くと、駐車場がいつもの数倍混んでいるのを目の当たりにしていたので、さぁ、どっちのジンクスが強いか?と思いながら今朝を迎えて。

かく言う私も、今朝は出勤前、開門と同時に投票をしに会場となっている近所の小学校へ。

私が着いた時点で、すでに10名ほど並んでいて、7時キッカリに開門。

私は10番目くらいに投票用紙をもらったのだが、最初に投票用紙をもらって記入して投票箱の前に行った3名ほどは、投票箱の前で立って待っている。

何だろう?と思って見ていたら、選挙管理委員の人がおもむろにフタを開けて「中をご確認ください、何も入っていませんね」と言うと、先頭の人たちが「はい、確認しました」とこたえ、選挙管理員の人がフタを再度閉めて「では投票お願いします」と。

なるほど、投票所へ一番に行った人は、この確認の儀式に立ち会うわけね。

ということで、知らなかったことを一つ知ることができて、ちょっと知識が増えた。だからと言って何の役にもたたないけど・・・

で、肝心の店の方はと言うと、開店前には投票所と同じくらいお客様が並んでくださっていたが、その後が続かず、北海道展の勝ちかと思って焙煎担当に焙煎を始めるよう言ったら、一人ホールから人が減ったとたんに次々お客様がお越し下さって、カミさんと二人でてんやわんやの朝となった。

まぁ、今回のジンクス勝負は引き分けってところでしょうね。

さて、昨日は京都髙島屋S.C.【T8】開業1周年記念イベントの「コーヒーを楽しむ会」2回目。

先週に一度やっているので、段取りも分かり、スムーズに進行した。

私一人でしゃべることは多いのだが、他の珈琲店主さんと一緒に話をする機会はこれが初めてだったので、どうなるかと思ったが、ご参加くださったお客様からは「十年以上通っているのに、マスターの知らない一面が見られた」とか「初めて聞く内容も多くて面白かった」といったご意見を頂戴した。

トークショーは終了したものの、11月12日までは葦島珈琲様とのコラボ企画がまだ続くので、よろしければ四条河原町へおいでの際は、T8で営業している珈琲専門店2店舗へお運びください。

残りわずかとなりました。

2024年10月26日 

今日は10月26日は「デニムの日」だそうです。(10と26で「デ(10)ニム(26)」)

せっかくなので、今日は普段あまり履かないデニムを履いてみました!皆様も今日はデニムを履いてお出かけはいかがでしょうか?

さて、ただいま販売中の”コロンビア・ピンクブルボン“は残すところあと僅かとなりました!

北白川→約500グラム

下鴨本店→約1キロ

通信販売、高島屋S.C店は完売いたしました。

リピーターも多いピンクブルボン。なくなる前にもう一度買いたい!という方はお早めにご購入くださいませ。電話でのお取り置きも承りますのでご希望の方はご連絡ください。

そして、次のスペシャルコーヒーは”エチオピア・ナチュラル”の『中深煎り』です。

コーヒーの味の違いは、生産国や品種以上に、焙煎度合いで変わります。今回は、いつもお召し上がり頂いているコーヒー豆を違う焙煎度合いで仕上げて、その違いをお楽しみ頂きます♪

今回焙煎度合いを変えて提供するのは以下の2つになります。

・エチオピア グジ ナチュラル 中煎り → 中深煎り

・インディア 深煎り → 中煎り

まずは、エチオピア・ナチュラル!

個人的には、これもレギュラー化してもいいのでは?と思うくらいです♪

是非、お試しください!

ピンクブルボンがなくなり次第の販売となりますので、販売開始日は追ってお知らせいたします。

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