自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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verdi マスターの投稿

再び城陽へ

2021年3月5日 

今朝は雨のためウォーキングはお休み。

今日は終日雨が強くなったり弱くなったりで、営業的には嬉しくない一日だった。

さて、先日市内の南の方で打ち合わせがあったので、その後少し足を延ばして城陽の「珈琲処 ぼん」さんへ伺った。

前回は、コロナのためにイートイン営業を終了する直前に伺ったのだが、メニューにカレーがあったので、こんどはぜひこれを食べようと思っていたこと。

それと、ちょっと聞いてみたいことがあったので、いいタイミングだということで行ってみた。

まずは、山椒を使ったチキンカレー。

ロマネスコが入っていたりして、なんか細かいところに対するこだわりが楽しい一皿。

前回伺ったときは、お嬢様が生まれたばかりで、奥様はまだ病院にいらっしゃるということでご主人一人で回しておられたのだが、今回は出産後2か月でベビーカーをカウンターの中に置いての営業。

ご夫婦の会話が楽しくて、こういう雰囲気に親しみを感じるお客様も多いのだろうと思いつつ、カレーの後にデザートも注文。

胡桃のタルトとグァテマラのパルプドナチュラル。

タルトの先にあるのは、イタリア産オレンジのはちみつだそうである。

もうちょっとゆっくりしていたかったが、油うってないで珈琲売れと言われそうなので店に戻ることに。

訊きたかったことも、不躾な質問だったのに親切に教えて頂けて、なかなか良い時間を持てた。

たまには、同業視察というのではなく、こういう楽しいお店に気分転換に来たいものである。

喫茶ツヅキ

2021年3月4日 

もうすっかりすれ違う人の顔が分かる明るさになった。

ちゃんと寝ぐせを直してから歩きに出なきゃですねぇ・・・

さて、突然だが、ちょっと名古屋まで行ってみた。

土山のサービスエリアで昼食をとろうと思ったら、「たい焼き」ならぬ「たぬき焼き」があったので食べてみた。

味は、普通にたい焼きと変わらないものだった。

で、今回名古屋へ行った理由はこちら。

ちょっと気になる喫茶店と言うか、自家焙煎店というか・・・

入り口横の看板を見ると、店名はなんと私と同名。

なんか、情報が多すぎてどれが店名かよくわからないが

正式には、自家焙煎珈琲の店 ツヅキのようである。

しかも、1946年創業って、その時代に日本にちゃんとコーヒーが入ってきていたのだろうか?と思って見たり、でも、すごい歴史のあるお店。

店内は造花がたくさん飾られていて、なかなか華やか。

ご主人と奥様は、恐らく私たちの親世代と思われるのだが、意外と若いお客様が多く、そんな若い人に対しても気さくに話しかけるご主人。

でも、奥さんはすごいクールで、会計のときに満面の笑顔で「私もツヅキなんです」と言ってみたら「あっそ」と言いながら釣銭を渡された。

たぶん、必要以上に愛想のよいご主人と、必要以上にクールな奥さんでバランスが取れているのだろう。

焙煎機は、最近ちょくちょく見かけるガラスの中で少量の豆がカラカラ回るタイプのもの。

メニューを見ると、ヴェルディより品揃えは多いではないか!

小型焙煎機だからできるのであろうが、これを揃えるのって大変だと思う。

この店のブレンドを注文したら、さすがは名古屋、オレンジがひと切れついてきた。

このアレンジコーヒーの数々・・・飲んでみたいような、飲みたくないような。

なかなか面白い店だった。

って、名古屋へ行ったのは、「喫茶ツヅキ」へ行くためではなく、この夏以降のギフト用パッケージの打ち合わせでした。

オリジナルパッケージと言うか箱を作ろうと思ったら、木型を作って数千の単位が必要になるのだが、小ロットでオリジナルパッケージを作ってくれる業者さんの中では、一番良心的だったので注文することに。

この前は、京都へ営業の方が来てくださったのだが、見本を見ながら打ち合わせた方が具体性が上がるので、今回はこちらの会社へ伺って、仕様など細かい点まで詰めることにした。

もうお中元のことを考えるには、けっこう遅いタイミングだが、なんとか間に合わせたい。

どっちが本当の目的かわかりにくいかもしれないが、しっかり打ち合わせができたので、あとはサンプルと見積もりをもらって、今月中には制作に入りたいものである。

掲載・新商品・早春ブレンド

2021年3月1日 

今日は暖かい一日だったが、朝はわりと涼しかった。

ずいぶん明るくなりました。

さて、まずはお知らせ。

本日発売の小学館の和楽で、芸大店のクレームキャラメルを取り上げて頂きました。

次は、プリンではなくコーヒーで取り上げて頂ければ幸いでございます。

で、芸大店のスイーツはプリンだけではなく、タルトも自家製にかえてから以前より多くのご注文を頂くようになったので、調子に乗ってこんなのも作ってみることにした。

タルト生地に、甘さ控えめの自家製カスタードをたっぷりぬって、その上にスライスしたイチゴ。

こういうスイーツを出すと「どのコーヒーが合う?」と訊かれることがしばしば。

なので、こういうスイーツにぴったりのブレンドを作ってみた。

公式には本日から販売開始の「早春ブレンド」

商品名のシールは3種類、全部私の撮りおろし。

軽めの飲み口に、甘い風味とフルーティーな香りが印象的なブレンドです。

スペシャルティコーヒーを贅沢に3種類ブレンドしました。

こちらの商品は、店頭はもちろんコーヒー通販ページからもお求めいただけます。

よろしければ、こちら からお求めくださいませ。

知らなくてもいい珈琲の話-その7【エチオピア-Part 5】

2021年2月28日 

いよいよエチオピアも本当に最終回。

「次のエチオピアの話、楽しみにしています」といったことを2名のお客様から言われたので、少なくとも2名の方はこれをお読みくださるはず。

今回も長くなるので、エチオピアについてのどーでもいい話など読んでいる暇はないという方は、ここで退出されることをお勧めします。

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さて、10数年前は、相場が下がっていようが、安くしか売れまいが、早く倉庫にある豆を売るように言っていたエチオピア政府が、2019年には「ECXのオークション落札価格より安く売ってはならない」という法律を制定したという矛盾。

10数年前の逮捕劇は、経済の理論に反していると思われましたが、今日「安売り禁止法」ができるに至った経緯を見ると、やはり経済の論理が正常に行われたので、そのような法律の制定に至ったという、一言で語ると、なんのことやら分からない説明になります。

皆さんは、もし仕入れ価格より安く売らなくてはならないことになったら、どうするでしょうか?

商品の販売で利益が出ないのであれば、それ以外のもので利益を上げようとするのが道理でしょう。

では、珈琲豆という商品で利益が出ない状態において、輸出業者はどうやって利益を上げようと考えたか、そこには前回も書いた通り、エチオピアという国の事情が大きな意味を持ちます。

エチオピアは建設ラッシュ、しかし、建築資材や機器類は全て輸入に頼っている。

しかし、外貨が不足しており、それら輸入資材を購入したくても購入できないので、建設が途中で頓挫して先に進まない状態。

こういう状況だと、建築資材や建設機器の相場は完全な売り手有利に働きます。

極論、モノがないのだから、建築資材などは売り手の『言い値』が『相場』になります。

勘のいい方ならもうピンときたはず。

コーヒーの相場で損をしたコーヒー輸出業者は、建築資材の相場で儲けようと企んだわけです。彼らの儲け方はこうです。

例えば、コーヒー豆の落札価格が 1,000円 / kg だったとしましょう。

通常なら、輸出業者は各国の輸入業者に1,300円 / kg で売れたとしましょう。

もし、落札したコーヒー豆の量が 1トンなら

売価 1,300円 - 仕入価格 1,000円 × 1,000kg = 300,000円 なので、30万円の利益が出ます。

それを 700円 / kg で1トン売ったら

売価 700円 - 仕入価格 1,000円 × 1,000kg = ▲ 300,000円 なので、30万円のマイナスになります。

しかし、コーヒー豆の取引としては赤字でも、そこで得た70万円で、70万円分の建築資材を購入して、150万円で売れば

建築資材の売価 1,500,000円 - 資材の仕入れ価格 700,000円 - 豆の赤字300,000円 = 500,000円

となり、普通に豆の輸出をするより20万円利益が多くなります。

そうなると、相場とは関係なく輸出業者は手っ取り早く外貨を獲得するために、輸入業者に安く豆をたたき売ります。

そこで得た外貨で、建築資材を輸入して建設業者に『言い値』で高く売れば、楽して儲かるということになります。

本業の豆で利益を出そうとしたら、頑張って付加価値を付けて、より高値で輸出業者が購入するよう仕向けなくてはなりませんが、誰か一人でも相場より安く売る業者がいれば、買い手はその売り手の元に集まります。

そのような負の連鎖によって、エチオピアのコーヒー豆は本来あるべき価格よりも安く流通するようになってしまい、同時にエチオピアの国内では、相場より高い建築資材しか流通しなくなってしまうという悪循環に陥るわけです。

元はと言えば、真っ当に相場で利益を出そうとしていた輸出業者をたきつけて、早く外貨を獲得するため損してでも売るよう促したところ、それによって不必要に建築資材の高騰を招いてしまったと言っても過言ではなく、そのあたりが経済政策の難しいところかもしれません。

そんなエチオピア産のコーヒー、風味の面において、中米のスペシャルティと比べても決して劣っていない、と言うよりも、中米がどんなに頑張ってもエチオピアの味は決して出せない唯一無二のものです。

私の個人的な見解としては、エチオピアの豆は、そのクオリティを考えるとコーヒー全体の価格としては安すぎると思うのですが、その原因がこのような事情によるものだと考えると、今回の法律が制定されたことにより、近々消費国におけるエチオピア豆の販売価格は暴騰するのではないかと案じているところです。

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さて、エチオピアのコーヒーについて、私たちは農園を回った最後に輸出前の最終工程である「ドライミル」の工場建設現場を見せてもらいました。

エチオピアで私たちがお世話になったのは、エチオピア国内に多くの農園とウエットミル(精選工場)を持ち、輸出も自らしている METAD社。

通常、農園がウエットミルとドライミルまで持って輸出まで一貫して行うことは少ないのですが、エチオピアという国で、クオリティをしっかり維持して、まさにシード to カップまで責任を持つには、生産と精選、輸出まで一貫する必要があるということなのかもしれません。

METAD社の社長

アディスアベバから車で1時間ほどのところにある精選工場(ドライミル)

豆の比重選別機

ベルトコンベアの両脇に人が並んで、ハンドピックをするための最終選別ライン

巨大な精選工場

METAD 社のウエットミルは、場所によって地域の零細農家からチェリーを買い付けて一つのロットを作ると言うこともしています。

しかし、仕入れにおいては厳しい基準を設け、しっかりとグレーディングされます。

彼女が、零細農家が持ってきたチェリーの可否を判断する責任者。

若く美しい方でしたが、チェリーを見分ける眼力は、この地域でも飛びぬけているとか。

METAD社の社長に、どうしてこんなに大きな投資をしてまで、ドライミルを作る気になったのかを聞いてみたところ、こういう答えが返ってきました。

本当に良い品質を確保するために、ドライミルは大きな役割を持っている。

同時に、エチオピアでは、輸出業者がインポーターやバイヤーに送るサンプルをドライミルで見かけた良い豆から抜き取って(要するに他人の豆)送り付けてしまうことも珍しくない。

そういう不正が起きないよう、自社のものは自社が責任をもって全て管理する必要がある。

エチオピアに限らず、他の一部の国の豆でも、サンプルは素晴らしいのに、いざ入荷した豆を見て愕然とすることが過去に何度かあったのは事実です。

「もしや」とは思っていても、実際にそういうことが行われていると聞いて、ショックだったのと同時に、コーヒーの世界においては、未だにそういうリスクがあることを知っていないといけないと感じました。

ただ、そんな中においても、こうして良いものを追求している人々がいることも事実です。

私たちは、より良いものを適正な価格で仕入れて、より良いコーヒーをお客様にお楽しみ頂けるよう努力しなくては、と、強く思う瞬間でした。

エチオピアの農園は、標高2,000メートル以上にあることも多く、朝は雲の中にいます。

農園での目覚めは、鳥の声に起こされ、外に出ると薄雲の中から日が差してくる、幻想的な朝でした。

そして、日没の太陽は、日本で見るものと比べとても大きかった!

私が最も信頼するコーヒーインポーターのH氏は、こう語ります。

「アフリカに来るといつも感じることに、自分の精神面が健全であれば、アフリカと言うところは、とてつもないパワーをくれる、けど、少し精神的にネガティブになっていたら、全て吸い尽くされてしまうほどパワーを奪われる」

この国のコーヒーが持つ、とてつもなポテンシャルと、それを活かせない国の事情。

ものすごく素晴らしい味のものが出てきたと思ったら、翌年は全くの空振りに終わることもしばしば。

しかし、どんなに酷いものをつかまされても、それを上回る期待感が、この国のコーヒーにはあります。

これからも、お客様に最高のエチオピアを提供できるよう、日々探求していきたいと思います。

エチオピア編 ひとまずおしまい。

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