自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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フランス料理

酸味と苦味

2016年2月1日 

Verdi が開店した当初、つまり13~4年前、どの珈琲を注文しようか検討されているお客様に、お好みの味をきいたら、「酸っぱい珈琲は嫌い」という言葉をよく頂戴した。

そのたびに、「当店では、酸っぱい味と、酸味は明確に別のものとして扱っておりますので、どの珈琲でもご安心頂けるかと思います」と、説明してきた。

要するに、酸っぱい味とは、未熟な焙煎からくる生焼けの酸っぱさ。

果物で言えば、まだ青いうちに収穫して、熟するのを待つことなく食べたときに感じる酸っぱさ。

一方、酸味とは、完熟したフルーツの持つ、甘酸っぱさと同じだと思って頂ければ良い。

 

営業を続けるうちに、多くのお客様は、そのことをご理解下さり、あまり「酸っぱい珈琲は・・・」という言葉を聞かなくなってきた。

しかし、昨年あたりから、再び「酸っぱくない珈琲はどれですか?」といったご質問を受けるようになってきた。

同時に、お客様とお話をしていると「スペシャルティコーヒー」=「酸っぱい珈琲」と思っている方が多いことに驚く。

 

先日も、お客様から「フランス料理店で食後にエスプレッソを飲んだら、口が曲がるほど酸っぱいエスプレッソが出てきて閉口した」というお話を伺った。

私も、東京へ行って、人気の珈琲店と言われている店を回るたび、ここ数年で、若い人が持つ珈琲というものの概念そのものが大きく変化しているように感じる。

そういう意味で言えば、「酸っぱい珈琲は嫌い」というお客様は、最近流行の店へ行って、本来提供すべきではないレベルの未熟な焙煎の珈琲を口にして、「これは違う」と思われた、真っ当な味覚の持ち主と言えよう。

 

フランスやイタリアで、口が曲がるほど酸っぱいエスプレッソなんて、飲まれるはずもないのだが、アメリカ人が流行らすものがカッコイイと勘違いしている若い人が、本来そういうものではないものを本道と思い込んでしまう。

その結果、流行に乗りたいフランス料理店が、安易に本場とはかけ離れたものを提供してしまう恐ろしさ。

 

やはり、フランス料理を食べた後は、どちらかと言うと、苦味の効いた、ボディのある珈琲が飲みたいもの。

料理に合わせてワインを選ぶのであれば、珈琲もその料理を食べた後、あるいはデセールと共に楽しむのに最適な珈琲を選ぶのが本当ではないだろうか。

で、何が言いたいかと言うと、今日は午後に寺町近辺で打ち合わせがあったので、その前に昼食をとったブションでは、しっかりとしたボディの、やや苦めの珈琲が食後に飲めるということ。(要は宣伝です)

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いつものリーフサラダ、本日の魚は平目のポワレ

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一杯抽出のスペシャルコーヒーは、中深煎りの中でも、やや深めの焙煎をした『コロンビア・スプレモ』

いつもながらの、王道ビストロ料理を食べて、満足のひとときであった。

店名:ブション
住所:京都市中京区寺町通二条榎木町1-1
電話:075-211-5220
営業:11:30~14:30 17:30~21:30
木曜定休
Web :http://www.bellecour.co.jp/bouchon.htm

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