自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

  1. 下鴨店TOP
  2. カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記
  3. 音楽レビュー

音楽レビュー

気分

2025年10月14日 

おかげさまで、この連休は多くのお客様にお越し頂き、慌ただしく過ぎて行った3日間だった。

そんなこともあり、この3日間は全くデスクワークができなかったので、今日はお昼前から下鴨へ行ってパソコンに向かった。

で、お昼は久し振りにご近所の「九州ラーメン 博多っ子」さんへ。

以前、若大将とお話ししていたときに、博多っ子さんの代名詞とも言える「とろうま」ラーメンをさらに進化させた「とろーりとろうま」というのがあるけど、だいたいは早い時間に売り切れてしまう、と伺っていたのだが、私がカウンターに座ったら「今日はとろーりとろうま、ありますよ」と言われたので、それを注文。

いつも、とろうまを注文するときは、細麺で頂くのだが、若大将曰く細麺だとスープがからみすぎるので、普通面を推奨とのことだったので、今回は普通面で。

本当に濃厚で、たしかに細麺だとからみすぎそう。

トンコツ好きの人にはたまらないラーメンだと思うのだが、今の私の気分・体調からすると、ちょっと濃厚すぎて重かった。

朝、昼、夜、多くの人は一日三食とると思う中、まぁ、朝はあまり選択肢がないとして、昼と夜に何を食べるか自由に決められる場合、多くの人はそのときの気分や体調で何を食べるかを考えるのではないかと思う。

博多っ子さん、トンコツラーメンの中では好きなお店なのだが、食べ終えてから、今日は蕎麦な気分だったな、と思ったりして・・・

その後店に戻って7時過ぎまでパソコンに向かい、なんとか今日やりたかった作業を終えて帰宅。

食事も気分や体調で何をとるか選ぶものだが、聴く音楽も、やはりそのときの気分や体調と言うか、コンディションで選んだりする。

サン・サーンス ピアノ協奏曲全集

Pf パスカル・ロジェ 指揮 シャルル・デュトワ フィルハーモニア管弦楽団

最近、なんとなく気分はサン・サーンスのコンチェルト。

サン・サーンスは、交響曲も5つ作っているが、ちょくちょく演奏されるのも、録音されているのも3番ばかり。

一応、他の交響曲も全て持っていので聴いているが、正直な感想としてサン・サーンスはメロディーを作るのも、様々な楽器で和音を構築していくのも上手い人だと思うのだが、交響曲については人気の3番以外は、あまり面白くない。

ただ、第3楽章でオルガンを取り入れた第3番は、派手なメロディーとオルガンの圧倒的な存在感で、他を抜きんでていることは確か。

一方、協奏曲は、ピアノ、ヴァイオリンともなかなか面白くて、特にピアノコンチェルトは構成的に「どうなの?」と思うところもなきにしもあらずだが、今の私の気分だと、すごくフィジカル的にマッチしている気がする。

思うに、サン・サーンスって、何か主役の楽器が一つあった方が面白い曲を作るのではないかと・・・

ベートーヴェンやチャイコ、ラフマニノフ、シューマンたちのピアノコンチェルトだと、5~6枚持っていても普通だと思うが、サン・サーンスとなると、そもそも選択肢も少ないので、私が持っているのは、このロジェ盤とタッキーノ盤でともに全集で揃えているのみ。

タッキーノの演奏も良いのだが、気分的には軽快で明るいロジェとデュトワのコンビ。

疲れた体と気分のとき、サン・サーンスのピアノコンチェルトは、けっこう効くかもしれませんよ。

基準

2025年10月9日 

本日の日記、マロンケーキについて書いた後は、たらたらと私の第九レビューがあって、本題は最後の数行になっています。

よろしければ、一番下までスクロールして頂ければと思います。

だらだらレビューも読んでみたいという奇特な方は、最初から最後までどうぞ。

秋限定で販売中のマロンケーキ。

有難いことに、北白川焙煎所から届いたら、ほとんど1~2日で売り切れてしまい、次の製造まで品切れ状態が続くため、一部では「幻のスイーツ」とも言われているが、今日の夕方無事下鴨にも入ってきたので、少なくとも明日は下鴨店でもお求めいただけるはずです。

なるべく切らさないよう、製造依頼をしているものの、「今あるの全部」という買い方をされるお客様が少なくないため、一瞬にして品切れになることもあるので、品切れの際はどうぞご容赦くださいませ。

さて、先日お客様にお貸ししていたギーゼキング(Pf)メンゲルベルク指揮のラフマニノフPコン2番と3番を返そうと思って持ってきたつもりが、別のCDをもってきてしまいました。

と、その方が手に持っていらっしゃったのが、クレンペラー/フィルハーモニアのベートーヴェン第九。

第九のCDは、全てのクレジットを覚えていないくらい持っているものの、クレンペラーは聴いたことがなかった上、セッション録音をする前日のライヴの録音とのことで、ついお借りしてしまい、閉店後に仕事をしながら聴いてみた。

が、仕事をしながら聞き流そうと思ったのに、結局は聴き終えるまで仕事が手につかなかったので、昨日の日記はお休みになってしまった。

で、このクレンペラーの演奏、ともかく淡々と進んでいく。

第一楽章から、ティンパニーがやたらうるさいのだが、第2楽章以外はハイスピードで本当に淡々と演奏されていて、ある意味清々しさすら感じる。

ただ、第二楽章だけが私が持っているCDの中でも一番遅い演奏。

一方で、アダージオがすごく速い。

さすがクレンペラー。

ソリストは、クリスタ・ルードウィヒ、クメント、ホッターと当時の一流どころが揃っていて、それは聴きごたえがあるのだが、第四楽章もけっこうなスピードで飛ばしている。

第九って、けっこうたくさんCDを持ってはいるものの、12月にでもならないと、めったに聴くことがないので、クレンペラーの演奏を聴き終えたら「第九ってこんなにクールな演奏だっけ?」と思って、別のCDに手を出してしまった。

ベームやバーンスタインなどもあるが、やはりコレでしょ。

ってことで、フルトヴェングラー / バイロイト祝祭。

第一楽章の緊張感。

ハイテンポで踊るように進む第二楽章。

じっくりと聴かせる第三楽章。やはりアダージオが天上の美しさでないと、フィナーレを迎えられない。

そして、第四楽章。

今更ながら「vor Go~~~~~tt」の圧倒的フェルマーター。

そして、その後の沈黙・・・

ラストは、オケもついてきていないハイスピードで、うねりを伴いながら vor Gott!(神の実前に)

これが、本当に最高の演奏かどうかは分からないが、唯一無二であることは確か。

そして、おびただしい録音がある中、1951年のライヴレコーディングから2025年の今に至るまで、いったい何回、何十回リマスターされたことか!?

恐らく第九の録音の中で、最も多くの人が耳にした演奏ではないかと思う。

私はこのフルヴェン / バイロイトだけで数枚持っていて、LPに至っては「疑似ステレオ」という変なリマスタリングされたもの。

思うに、フルヴェン / バイロイトを第九の基準にしている人も少なくないだろうし、つい聴き比べるとき、これを引っ張り出してしまう私も、そんな一人なのかもしれない。

そうしてみると、他の演奏を聴いたとき「フルヴェンと比べて・・・」ということになってしまう。

フルヴェンよりアダージオはいいけど、フィナーレはやはり違うな。

とか、フルヴェンよりアレグロのテンポが遅い、とか・・・

第九に限らず、カザルスの弾く、バッハの無伴奏チェロソナタのように、圧倒的な一枚があると、他の演奏は全てその演奏と比べられてしまう。

で、ここからが本題。

コーヒーも、基準の味というのを持っている人が少なくないように思う。

クレンペラーとフルトヴェングラーを聴き比べてみて感じたことは、いろんな人が、我流でコーヒーを提供する昨今、どこかのコーヒーを飲んで「あれ?」と思ったら、ついヴェルディへ来て「コーヒーの味はこれだな」と思って頂けるようなコーヒーを提供したい。

ヴェルディは時代を超えて、多くのお客様にとって、「基本の味」になることを最終目標に頑張りたいなぁ・・・・

目指せ、コーヒー業界のフルトヴェングラー!

ってことで、久しぶりに第九をみっちりしっかり聴いたのであった。

夏用のはずなのに・・・

2025年9月21日 

今朝、外に出たら明らかに先週までとは空気が違って、ちょっとだけ秋を感じた。

そんなこともあってか、先週の連休はアイスコーヒーのご注文が多かったのに、今週はあまりアイスコーヒーが出なかった。

が、なぜか夏向けに用意した商品が、真夏以上によく出た一日。

トニックコーヒー。

柑橘系炭酸の刺激と深煎りコーヒーの苦みが爽やかなコーヒードリンク。

こちらは、間もなく終了予定。

カスカラゼリー

コーヒーチェリーの果皮を乾燥させたもので作る「カスカラ茶」

そのカスカラ茶で作ったゼリーと寒天のコンビネーション。

夏に食べたくなる冷たいデザート、のはずだったが、なぜか猛暑日の続いた8月より、9月に入ってからの方がご注文の多い商品。

そろそろ終了にしようかと思っていたけど、どうしようかなぁ・・・・

と言うわけで、予想と現実の違いを感じつつ、明日は下鴨店定休日なので、私は北白川で焙煎とデスクワークの日。

下鴨の秋仕様メニューを作らねば。

さて、よくCDをお貸しくださるお客様から「マスターは、あまりブラームスを聴かないですね」と言われたのだが、自宅のCDラックには、少なくともモーツァルトよりはブラームスの方が圧倒的に多い。

と言うか、モーツァルトのCDって、全部で10枚あるかどうかで、個人的には「聞き流すには良いけど、その世界に浸りたいと思えない」作曲家なわけで、凄い人だとは思うけど、逆に彼は天才すぎて人間味を感じられない。

ブルックナーにせよ、ブラームスにせよ、聴いていると、その作曲家がどんなことを考えて、どんな気持ちで作ったのかなど、思わずその作曲家の人生ドラマを音を通して見ているような気になる。

さらに言うと、その曲の演者の人となりすら音楽を鏡にして垣間見ることができる。

が、モーツァルトの曲って「この人はどんなことを考えていたのだろう?」と思い描きながら聴いても「多分、深慮しなくても音が出てきてしまったのだろうな」と思えてしまう。

なんだか、モーツァルトの曲って、私には彼の音楽から人生ドラマを感じ取れないのです。

そんなわけで、今夜はブラームスの交響曲。

私の愛聴盤は、ザンデルリンク / ドレスデンシュターツカペレのLPだったが、CDではカラヤンで揃えている。

基本、カラヤンって人の録音、特にベルリンフィルの音楽監督就任後、ドイツグラムフォンと契約を結んだ後の録音については、あまり好んでいない。カラヤンと言う人は、セッション録音ではなく、ライヴにこそ真骨頂があると思っているからなのだが。

でも、ブラームスの交響曲は、1番~4番全部カラヤン / BPOを生のコンサートで聴いたということもあり、ブラームスはカラヤンだったりする。

が、今夜はちょっと趣向をかえて・・・

ブラームス 交響曲第1番

小澤征爾指揮 サイトウキネンオーケストラ

1990年8月14~15日 旧東ベルリン、シャウシュピールハウスにて録音

サイトウキネンオーケストラの1990年ヨーロッパツアー時に録音されたもの。

寄せ集めオーケストラとは言え、アンサンブルは非常に素晴らしく、音色も文句のつけようがないもの。

ただ、録音の質というものもあるのだろうが、特に第一楽章において、この曲特有の緊迫感と言うか、張り詰めた空気が感じられず、ひたすら美しく流麗な流れの中、その後の楽章全て流れるような小澤節で曲が進行していく。

一言で表すなら、美しい演奏ではあるけど、角の取れたブラームス。

斎藤秀雄は、こんな演奏を良しとしたのだろうか?

と言うことで・・・

ブラームス 交響曲第1番

斎藤秀雄指揮 桐朋学園オーケストラ

1962年3月22日 東京厚生年金会館にて録音(MONO)

明日は下鴨勤務ではないため、少し朝がゆっくりということもあり、もう1枚聴いてしまった。

古い録音で、モノラルではあるものの、十分良い録音。

そして、オケの完成度や技術の面においては、サイトウキネンに譲るもののこの演奏の第1楽章からは、武骨なまでにキリリとした緊迫感のあるブラームスが聞こえてくる。

第2楽章は、少し金管の粗さが見えてしまうものの、ヴァイオリンはしっかりと歌っており、それだけに管楽器との差が惜しいところ。

つなぎの第3楽章も弦が奏でる音色と、若干技術的に劣る金管のコントラストが気になりつつ、第4楽章の緊迫した出だし、そこから徐々に歓喜のメロディーへと移り変わる様は、この時代の名だたる指揮者やオケを凌駕するように思える。

そして、終楽章のエンディングにおけるダイナミックなテンポの動かし方は、思わず「おぉ~っ」と心の中で叫びたくなる。

それだけに、「金管、頑張れ!」と言いたくなると同時に、斎藤秀雄という人に、当代の一流オケを振らせてみたかった、その録音を聴きたかった!

叶わぬ願いではなるけど、60数年前にこんなブラームスを演奏している日本人がいたということを今に伝える録音の存在を有難く思うのであった。

早くも登場!

2025年9月18日 

何となく、ほんのちょっと秋の気配が感じられる風を肌に受けながら・・・

でも、あまり涼しくなると、あとちょっとだけ在庫のあるリキッドアイスコーヒーが売れなくなってしまうと困るような・・・

とは言え、やはり涼しくなるとコーヒー豆の売れ行きも良くなるはずなので、早く涼しくなってほしいような・・・

とりあえず、来月頭に見に行く甲子園の今期最終戦の日は、寒くない程度に涼しくて、天気も良くあってほしいような・・・

まぁ、最後のだけは営業と全く関係ないけど・・・

そんなことをいろいろと考えながら、今日も朝から店頭でお客様にコーヒーを淹れていたのでした。

で、例年だと10月後半から販売を開始する「ブラジル・ヴィンテージバレル・カシャーサ」が、今年は早くも登場!!

焙煎の煎り止めをした瞬間から、焙煎室が異様な香りに包まれます。

昨年は、3箱購入したものの、今年は人気も高く2箱しか仕入れられなかったので、昨年よりも早く売切れてしまう可能性があります。

「秋の夜長」と言うには、まだ少し早いかもしれませんが、ほんの少し秋の気配を感じる夜風を受けながら、よろしければヴィンテージバレル、お楽しみください。

そんな抽出しているだけでほろ酔い気分に浸れるカシャーサを飲みながら・・・

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番、第3番

W.ギーゼキング(Pf)

W.メンゲルベルク指揮 アムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団

ギーゼキングは、リパッティと並んで私の好きなピアニストの一人。

ただ、さすがに1940年の録音のため、マスターテープではなくLP盤からのCD化なので、ノイズがすごくて、そのノイズに慣れるまでに若干時間がかかる。

演奏自体は、とても良いのだが、さすがに音質が悪すぎて、1~2回聴いたものの、それっきりラックの底で眠っていた一枚。

とは言え、ギーゼキングのライヴ盤は基調で、若干のミスタッチはあるものの、それを上回る気迫ある演奏。

秋の夜、最新のデジタル録音で、素晴らしい音質のコンチェルトを聴くのも良いが、こういったレトロ感溢れる録音で、古き良き名演を聴くのも一興かと思った。

このページの先頭へ