帰国を翌日に控え、実質的なケニアでの最終日は、LDC のケニア事務所でカッピング(テイスティング)をさせて頂けることになった。
カッピングのフロアに入ったら、おびただしい量のサンプルに圧倒される。
今年のオフシーズンにこちらの会社が仕入れしているファクトリーの豆をオークションに出品するときに出した豆のカタログがこちら。
カタログ1ページには、20以上の豆のデータが記載されているので、これだけのカタログに掲載された豆の数は天文学的な数字になる。
ヴェルディでは、開業以来ケニアの豆を取り扱ってきたが、オークションに出品している企業が現在11社なので、この会社が作ったカタログの10倍以上の豆が毎週(オフシーズンは2週に1回)オークションにかけられて、その中からカッピングによって選抜されて数種類に絞られた後、私たちがその中の1つを選んでいると思ったら、現在下鴨の倉庫にあるケニア豆との出会いは、ちょっと奇跡的なもののように思える。
などと思っている間に準備が進んでカッピングがスタート。
今回は、31種類の豆をカッピングさせて頂いたが、その中でも使いたいと思うものは2~3種類だった。
中には、来週のオークションにかけられるものも入っており、良いと思った豆の購入価格を現状の落札価格から推測したら、昨年より円安が進んでいることもあり、恐らく昨年同品質のものの2倍以上になりそうな雰囲気。
そんなケニアの珈琲豆が高値で推移している事情などについては、来年1月に開催する「珈琲夜話の会」でご説明いたします。
その後、こちらの会社の倉庫を見せて頂いたが、これまた量の多さに圧倒される。
この高さに積まれた麻袋が何列も続いていて、それぞれにロットナンバーが振られて管理されている。
倉庫に入った瞬間、インディージョーンズシリーズの第一作目、レイダース失われたアークのラストシーンを思い出してしまった。
それにしても、こんな高さに積み上げるのは、どうやっているのかと思いつつ倉庫の奥の方へ行ったら、コンベアで持ち上げて積み上げているところだった。
袋詰めされた豆を運んで
コンベアで持ち上げて綺麗に並べていく。
すごいスピーディーにされているが、この上で並べている赤い作業服の人って、恐らく熟練の作業員なんだろうな、などと思いながら見ていた。
その後、機械の説明などを聞いて、今回のケニアでは生産現場からファクトリーと呼ばれる精製所、そしてこの日記ではまだ書いていないが、オークション会場も見学させて頂いき、今回の出荷用倉庫と見られたので、生産現場から出荷まで一通りの進行を見聞きすることができた。
文章としては読んで知っていても、実際に自分の目で見ると机上の知識と違う印象を受ける。
大変勉強になった視察であった。
その後は、LDCの方々とランチ。
国立公園が見渡せる、ちょっとおしゃれなカフェレストランでハンバーガー。
タンザニアでは、けっこう現地の料理を食べたが、ケニアでも特にナイロビはあまり現地料理がメニューに載っておらず、わりと欧米のどこでも食べられるようなものが多く、個人的には少し残念だったが、ナイロビの食事はどれも美味しくて、ちょっと太ってしまったかもしれない。
いや、確実に太ってしまったので、帰国したら頑張ってダイエットしよう。