自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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32年ぶり

2026年1月22日 

今日は朝から多くのお客様にご来店頂き、週末並みの慌ただしさで一日が過ぎて行った。

そんな中、店に入るなり私の顔を見て「あ、続木さん、いた!」と叫ぶ夫婦が・・・

その奥様の顔を見た瞬間、30年も前の記憶が鮮明に蘇り「Hさん!」と言ったら「名前、憶えていてくださったんですね」と。

私が社会人になって最初に就職した会社、ダスキンでミスタードーナツの直営店に配属されたときのアルバイトさん。

学生時代の友人や、京都在住の幼馴染などが不意に来店しても、さして驚かないのだが、30年以上前に働いていたファストフード店のアルバイトさんが何の前触れもなく訪ねてくると、さすがに不意を突かれて驚いてしまったが、彼女たちはアルバイトを辞めた後も、地元在住のバイト仲間同士たまに集まったりして交友してるらしく、皆の近況も聞けて、思い出話に花が咲いた。

そして、「私たちが、こうして夫婦でいるのは続木さんのおかげなんですよ」と。

奥さんの方は、私が赴任したときすでにお店に在籍していたのだが、ご主人の方は、私が面接して採用したようで、「多分、当時の店主(私は新人で赴任したので、副店主という立場だった)が面接していたら、彼は不採用だったと思うので、続木さんが面接して採用してくれたおかげで、私たちは結婚できたんですよ」ということらしい。

今まで30年以上、私も飲食業界で働いてきたので、何十人、いや、何百人面接して採用してきたか分からないので、彼を面接したことも忘れていたのだが、こうしていると、自分が少なからず他人の人生に影響を与えているということなわけで、生きているだけのつもりでいて、それでもいろいろ責任を感じるなぁ・・・と思うのであった。

ともかく「続木さんのせいで・・・」ではなく「おかげで・・・」と言ってもらえると言うことは、二人は幸せな夫婦生活を送っているようで一安心。

そんな今夜は、何となくこれを聴きながら。

マーラー 大地の歌

ワルター指揮 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

K.フェリアー(コントラルト)  J.パツァーク(Tn)

1952年5月ウィーンにて録音

昔、サントリーのテレビコマーシャルで大地の歌が使われていて、風神雷神の絵が動き出すといった動画だったように思うが、東洋的な音色と風神雷神の絵とウイスキーという組み合わせが、何とも言えないセンスの良さを感じるCMだった。

そんな印象からか、大地の歌は何となく若いころの思い出とともに懐かしさを覚える一曲。

大地の歌のCDは、5枚ほど持っているが、音質だけで言うと、もっと優美なものはあるものの、なんだかんだ言いながら一番よく聴くのは、このワルター盤。

手兵のコロンビアSOではなく、VPOを振ったワルターのテンポどりは完璧で、オケの演奏も流石VPOと言える素晴らしさ。

ソリストの二人、個性の強いコントラルトのフェリアーと、無個性が個性と言えるようなテナーのパツァーク。

この二人が、見事な歌唱を聞かせてくれて、70年以上経った今でも、この曲の代表的な一枚に君臨し続けているのも自明のことか。

懐かしい人に会った後、何となく懐かしさを感じられる大地の歌、しみじみと聴き入る夜だった。

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