以前にも書いたように思うが、コーヒーをクラッシック音楽に例えるなら
楽譜=原料の生豆
指揮者=焙煎士
オーケストラ=焙煎機
再生するオーディオ=抽出する器具
再生するスピーカー=抽出する人の技術
みたいなものだと思う。
どんなに素晴らしい指揮者でも、そもそも楽譜(曲)そのものに全く魅力がないものだと、その曲の持つポテンシャルを引き出しようもない。
どんなに指揮者が優秀でも、オーケストラがへたくそだと、その指揮者の意図を音にすることはできない。
どんなに素晴らしい演奏でも、再生するオーディオやスピーカーによって、聞こえてくる音の質は変わる。
でも、結局のところ魅力的な曲(楽譜)があり、その曲の魅力を十分に引き出せる指揮者が、しっかりとした技術を持つオーケストラを振れば、良い演奏になるわけで、この楽譜(生豆)、指揮者(焙煎士)、オーケストラ(焙煎機)が全て良くないと、本当に美味しいコーヒーはできない。
ただ、指揮者も全ての作曲家の曲に造詣が深いとは限らず、やはり得意なレパートリーというものはあるし、オーケストラも、技術はあっても曲によっては向き不向きというものもあると思う。
で、最近出版されたこちらの本を購入して読んでみた。(まだ読んでいる最中)

カウンタートークの中で、お客様と「この人(指揮者)の代表盤に〇〇が入っていないなんて・・・」とか「これ、本当にこの人の代表盤か?」とか、ちょっと意見が白熱したりして、でもある意味そういう会話から、お客様の音楽の好みや趣向も分かったりして。
まぁ、この本の著者がその指揮者の代表作として書いているものに、もろ手を挙げて賛成とは言わないが、そもそも音楽も好みの世界なので、誰が見ても全員が納得する選曲などあろうはずもなく、そのあたりを理解しつつ、いろいろとお客様と意見を交わすのは楽しいこと。
ただ、その指揮者の生い立ちから人となりまでを読んでから、その指揮者が振る曲を聴くと、また感じ方も違ってくる。
まだ、【サ】までしか読めていないが、とても面白く読ませて頂いている。
全部読み終えたら、本棚に入れておこうと思うので、興味のある方は手に取ってご覧ください。
でも、意外と指揮者って、ず~っと音楽一本って人もいるけど、紆余曲折を経て、とか、全く違う職業から転じる人もいて、ある種そういった経験が音楽にも厚みをもたせているのかもしれないと思ったり。
結局、音楽って作曲家が作った曲を聴いているようで、実は作曲家が作った曲を鏡に、それを演奏する人の頭の中を覗いているように思う。
コーヒーも、産地(例えばコロンビアとかエチオピアとか)のコーヒーを味わっているようでいて、実は焙煎する人の思いをコーヒーを通して飲んでいるのかもしれない。
と、開業時のときに思ったので、開業以来ヴェルディのロゴには、サブタイトルとして、この文字が書かれているのでした。
Va, pensiero, sull’ali dorate
ヴェルディ作曲 オペラ「ナブッコ」より

コーヒーに伸びる手とコーヒーから羽ばたく鳥のダブルモチーフになっているロゴ、黄金の翼でありたいと思います。


