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カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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女声 × 4!

2019年9月1日 

朝から湿度が高く、快適とは言い難い重い空気。

いつものように30分歩いて、シャワーをして出勤しようとクローゼットから昨日洗濯したチノパンを出してはいてみたら、ポケットのあたりがごわついている。

手を入れたら、少し固くなっているが十分に使えそうな千円札が出てきた。

他人が私のズボンのポケットにお金を入れてくれるはずもないので、単にポケットに入れたまま忘れて資金洗浄?してしまっただけなのだが、なんとなくラッキー!な気分で仕事に向かった。

 

そんな今日は1か月ぶりの開催となるサロンライヴ。

今回は、過去2回ご出演くださって、忘れ難い印象的な歌声を聴かせてくださったソプラノの宮後優さんが、他にソプラノ2名とメゾソプラノ1名を連れてご出演。

女声4名でのオペラアリアと重唱コンサートという豪華な一夜となった。

まずはメゾソプラノの高重 咲智華さんが、ロッシーニのチェネレントラ(シンデレラ)より「悲しみと涙のうちに生まれて」を可憐ながら厚みのある歌声で熱唱。

続いて、宮後 優さんがドニゼッティの愛の妙薬より「受け取って、あなたは自由よ」を披露。

これまでの宮後さんはオールヴェルディプログラムだったので、ドニゼッティのアリアは初めて聞かせて頂いた。

ここでピアノの大槻 夏子さんのソロ。

ラヴェルの夜のガスパールよりオンディーヌ。

ほとんどがイタリアオペラのプログラムである中、前半の最後の2曲だけがフランスもの。

雰囲気が一気に変わり、流れるような旋律美を楽しませて頂いた。

前半のラストは、宮後さんとソプラノの松尾 咲さんによる、ドリーブのラクメより花の二重唱。

ドリーブと言えば、バレエ曲のコッペリアがまず思い浮かぶが、こんな美しい曲のあるオペラも書いていたんだ!?とびっくり。

フランスオペラは、ビゼーのカルメンとグノーのファウストが有名すぎて、なかなか他のものを耳にする機会がなかったので、これは一度全曲を聞いてみないと、と思った。

後半は、プッチーニのトスカより「歌に生き、愛に生き」を内山 歌寿美さんが熱唱。

これがとても素晴らしく、まさにベルカント!と言うべき圧巻の歌唱。

内山さんの歌は、ぜひちゃんとしたホールでオケをバックに聞いてみたいと思わせるものであった。

続いて松尾 咲さんのトゥーランドットより「氷のような姫君の心も」

死を覚悟したリューが歌い上げる遺言とも言えるこのアリアは、まさにプッチーニの白鳥の歌。

死を目前にしたプッチーニ本人が書いた、美しさと悲しみに満ちた荘厳なアリアを歌う松尾さんが、本当のリューのように見えた。

続いては、内山さんと高重さんによる蝶々夫人より花の二重唱。

蝶々さんとスズキの掛け合いも素晴らしく、ピンカートンを待つ蝶々さんの悲しみが喜びに変わる一瞬を見事にお二人が歌い上げていた。

最後は、ファルスタッフより「アーチェ、メグ、ナンネッタ!」

ヴェルディ唯一のブッフォを楽しく歌い上げる4人の姿は、ほほえましく、また圧倒されつつ素敵な一夜の締めくくりであった。

このあと、アンコールに「こうもり」より「シャンパンの歌」

これまでも女声2名とか、女声と男声の組み合わせはあったが、こんな素敵な女声4名というのは初めて。

前回宮後さんがご出演くださった、椿姫のハイライトも素晴らしかったが、今回はまた全く違うアプローチでオペラの楽しみを存分に満喫させて頂ける夜であった。

次回にも期待!って、また来て下さったらいいなぁ・・・

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