自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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たわごと

いろいろと

2026年6月11日 

昨夜は 海ノ向こうコーヒー さん主催のグァテマラ産コーヒーカッピング会へ。

既知の自家焙煎店の店主さんもおいでになっていて、和やかな雰囲気でカッピング。

全部で9種類のグァテマラがあった中、2つほど購入することにした。

まだ現地を出港していないので、入荷してから、9月以降の限定珈琲としてお楽しみ頂きたいと思う。

今回のカッピングには、髙島屋S.C.店のアルバイトリーダーだったMさんと一緒に参加して、会の後は一緒に夕食をとりながらいろいろとお話。

髙島屋店の限定ラテなどは、全て彼女に考えてもらっていて、信頼していろいろと任せていたのだが、考えてみると、彼女とは店に行ったときに少し会話したり、業務の一環でで30分程度仕事のことなどについて話をすることはあったが、彼女の今後の夢だとか、直接営業とは関係ないコーヒーの話などをゆっくりとしたのは初めてかも。

こういう時間が持てたのは良かったのかも。

そして、今日はお昼過ぎからちょっと外出。

いろいろ用事があって、紫竹にある 粉屋珈琲さんへ。

エチオピア・イルガチェフェG2 Washedを頂いた。

店に入ったら、なんとヴェルディにもちょくちょくお越し下さるお客様がカウンターにお座りになっていて、自分の店のカウンター越しにはあまり話さないようなことも、いろいろとおしゃべりできたり・・・

なんか、昨日・今日と、よく顔は見るし、会話もする相手だけど、いつもとは違う場所でいつもはしない会話をするという、なんだか不思議な時間を過ごした2日間だった。

5年間!

2026年6月3日 

昨日は、台風接近に伴う雨、と言うこともあってか、非常に穏やかな時間が流れていた下鴨店。

一転今日は、朝から多くのお客様がご来店下さって、慌ただしく一日が過ぎていった。

話は変わって、ヴェルディの月刊紙 A CUP OF MOMENT 今月も配布中です。

今月は、6日に「コーヒーの品種」をテーマに夜話の会を開催するため、エルサルバドル産のコーヒーを違う品種で4種類仕入れ、私のコラムではそのうちの3種類について解説しています。

※ 夜話の会は、すでに定員に達しております。

夜話の会終了後から、違う品種4種類のエルサルバドル産コーヒーを順次発売予定なので、ぜひコンプリートして頂きたいと思うのですが、実は月刊紙、今月号で何と60号!

毎月発行しているので、年間12号、つまり60号と言うことは、5年間発行し続けたということで、まぁ、よくもこんなものを毎月毎月出し続けていると、自分でも呆れております。

第1号から10号までは、テキストと写真を全て提供して、この記事を一面、このコラムを終面・・・と、指示を出して編集会社にレイアウトを作ってもらっていたのですが、年末年始などはそういった会社は長期のお休みをとられるため、発行初年度に12月と1月は合弁号を作ることになりました。

編集会社に依頼すると、何かと締め切りに追われることもあり、また、けっこうな費用がかかってしまうのが難点。

で、月刊紙1本を編集してもらう金額があれば、Adobeのコンプリート版のサブスク年間契約をしても余裕でお釣りがくるということもあり、とりあえずAdobeのコンプリート版を購入して、初めてillustratorを使ってみたものの、書店で買ってきたillustratorの本を読むと、絵の描き方なんかは詳しく書かれているものの、紙面編集の仕方は、イマイチ分かりにくかったりして・・・

そこで、当時は芸大内に店があったので、illustratorに詳しい学生さんに臨時アルバイトで家庭教師?をしてもらい、なんとか1か月で紙面編集ができる程度にはなって、11号からは私が編集をすることになり今に至っています。

まぁ、たった4ページとは言え、何を書くか決めて、写真を撮って、文章を考えて、それを決められたスペースに入るよう、言葉を変えたりしながら文字数を整えて、紙面を作るのって、思った以上に大変な仕事だったものの、店頭で手に取って読み込んで下さっているお客様を見ると、それも報われるというもの。

そんなわけで、これからも私が飽きるまでは、毎月発行しますので、よろしければお付き合いくださいませ。

別物

2026年5月28日 

今日の日記は、何となくつらつらと長くかいてしまったので、時間のない方はこのまま右上の×印をクリックして下さい。

昨夜、グノーのファウストをDVDで観ていたら、何となくバレエの音楽が聴きたくなったので、今夜は白鳥の湖。

チャイコフスキー バレエ白鳥の湖

ランチベリー指揮 フィルハーモニア管弦楽団

ランチベリーという指揮者、普通に管弦楽曲や交響曲しか聴いていなかったら、ほとんど耳にすることのない指揮者だが、バレエの指揮者としては有名な方。

そして、バレエの指揮者って、ほとんどバレエしか振らないから、一般的な管弦楽曲しか聴かない人には馴染みがなくて当然。

で、白鳥の湖は、全曲盤を6枚ほど持っているが、バレエ音楽ほど見方(聴き方)によって演奏の良し悪しが分かれるジャンルも他にないのではないかと思う。

つまり、バレエ音楽として聴くか、管弦楽曲として聴くか。

バレエ音楽として聴く場合、フランス風なのか、ロシア風なのかによっても、ちょっと違ってくるが、それ以前にバレエ音楽の全曲盤を録音している指揮者の大半は、ピットに入ってバレエの本番を振ったことがない人がほとんどだと思う。

そうなると、何が起こるかと言うと、普通に管弦楽曲として聴いた場合は良くても、バレエ音楽として聴いた場合は、「これじゃ踊れない!」とか、「このシーンは、こんな雰囲気ではない」と思ってしまうわけである。

なので、バレエそのものを観ている人なら、視覚的な記憶があるから、この踊りは、こんな風・・・と思って聴いていると、全くそういう風に踊れないようなテンポで演奏されることも多く、その時点で客観的な管弦楽としての評価ではなく、バレエとしてダメな演奏になってしまう。

さらに、そもそも白鳥の湖は、初演のとき大コケで、チャイコが書いた初稿で再演されることはなかったのだが、振付師のプティパによって、ストーリーや曲順が変わり、多くの曲が割愛され、場合によってはその後にみつかったチャイコフスキー パドゥドゥが挿入されたりして今のバレエ上演の形になった。

ただ、実際にバレエとして振っていない指揮者は、現在のプティパによる実際の上演に即したスコアではなく、現在は全曲演奏がされることのない初稿で録音している場合がほとんど。

私が持っているCDの中で言うと、小澤征爾だとか、サヴァリッシュなんて、バレエを観たことがなく、演奏だけを客観的に聴いたら美しいメロディーに聴こえても、実際に白鳥の湖のバレエを観たことがあったら、拒否感を覚えてしまう演奏になる。

個人の嗜好で言えば、バレエ音楽としてはダメでも、唯一プレヴィン盤は管弦楽曲として好きだったりする。

そういう点で言えば、ゲルギエフ盤がバレエを観る人にとってはベスト盤ではないだろうか。

このランチベリー盤、HMVのレビューを見たら、割愛されている曲がいくつかあって、全集版としては「良識のない商品」とまで書かれているが、ゲルギエフ盤は、そもそも初稿ではなく、その後にプティパによって実際のバレエに即した演出に改変されたスコアを使っているため、このランチベリー盤よりもカットされている曲は多いし、初稿のスコアにない別のバレエ音楽の曲が挿入されているし、順番も違うし、憤慨する人がいてもおかしくないが、バレエで白鳥の湖を観ている人にとっては、恐らく最も感情移入できる演奏だと思う。

と、前置きが超長くなったが、最近コーヒーについても同様のことを感じてしまう。

コーヒーという飲み物、「日用品」としての位置付けか、「嗜好品」としての位置づけか、どういう観点で選ぶかということによって、コーヒーの存在意義は大きく変わってくる。

ヴェルディとしては、20種類以上の豆を並べることにより、嗜好品として多くの方が自分好みのものを選んでいただけるようにしつつ、なるべく日用品としても飲めるよう、価格を抑えるように頑張っている。

しかし、ネットで売られている1キロ1,000円みたいな、超安価な日用品にはできないし、100gで1万円もするような、超嗜好品にもできないところが、もしかしたら中途半端な業態なのかもしれない。

でも、私としては、可能な限り多くの方から「美味しい」と評価してもらえるよう、その豆のポテンシャルを発揮できるような焙煎をすることは、開業以来変わらない一貫した経営方針である。

ただ、このところ嗜好品でも日用品でもない、ファッションアイテムとしてコーヒーを扱っているお店も増えている。

私も〇〇コーヒーと書かれているから、同業種だと思って、話題になっている店に行ってみたものの、酸っぱすぎて一杯飲むことが出来なかったということが少なからず。

でも、店自体は今風でカッコよく、そこで働いている人たちも、現代の若者らしいおしゃれなファッション。

何軒か流行りのお店に行った感想としては、「これはコーヒーを売っているのではなくファッションアイテムだな、と。同じコーヒーと呼ばれる商品を扱っていても、実は別ジャンルの商売だ」と実感した。

同じ「白鳥の湖」でも、バレエ観点で聴くか、管弦楽観点で聴くか、その観点によって同じ曲でも大きく感じ方は変わってくる。

しかし、レビューを見ると、両方の観点で書かれたものが混在しているので、「このCDエエのか、アカンのか、どっちやねん!?」となってしまう。

そんなとき、両方の観点があるということを理解していたら、あぁ、この人は管弦楽としてしか聴いたことがないから、こんな感想なんだ、と思えたり、この人は舞台芸術としてのバレエが好きな人なんだ、と分かったりするから、1つ星と5つ星が混在していても納得できてしまうわけである。

が、世の中そんな両方の観点を知っている人ばかりではない。

コーヒー店のレビューを見ていても、その店をファッションとしてとらえるのか、味を重視した飲食物を売る店としてとらえるのか、その観点によって評価は大きく変わってくる。

そんな中、そもそも昔からコーヒーが好きな、ある程度年を重ねたコーヒー愛好家よりも、今までコーヒーをほとんど飲んだことがないまま、ファッションとしてのコーヒーをコーヒーだと思ってしまっている若い人の方がネットの世界では優勢。

なので、特に昔から今風の営業ではなく、味作りにこだわって、営業をしている店は、下手にネットで自分の店の評価なんかを見てしまうと、ちょっと落ち込んでしまうようなことが書かれていることも少なくない。

けど、そんな昔から営業している店に足繁く通ってくださるお客様はまた、ネットに書き込んだり、それを読んだりしない、または自分自身の好みで動くからネットに何が書かれていても気にしない人が多いのだから、実際に自分が接しているお客様の大半には、どうでも良いことだったりする。

とは言え、やはりネットの書き込みは気になってしまう・・・

ので、私は見ないようにしているのだが、何となくやりにくい世の中になっているなぁ・・・と思う今日この頃。

でした。

Va, pensiero, sull’ali dorate

2026年5月23日 

以前にも書いたように思うが、コーヒーをクラッシック音楽に例えるなら

楽譜=原料の生豆

指揮者=焙煎士

オーケストラ=焙煎機

再生するオーディオ=抽出する器具

再生するスピーカー=抽出する人の技術

みたいなものだと思う。

どんなに素晴らしい指揮者でも、そもそも楽譜(曲)そのものに全く魅力がないものだと、その曲の持つポテンシャルを引き出しようもない。

どんなに指揮者が優秀でも、オーケストラがへたくそだと、その指揮者の意図を音にすることはできない。

どんなに素晴らしい演奏でも、再生するオーディオやスピーカーによって、聞こえてくる音の質は変わる。

でも、結局のところ魅力的な曲(楽譜)があり、その曲の魅力を十分に引き出せる指揮者が、しっかりとした技術を持つオーケストラを振れば、良い演奏になるわけで、この楽譜(生豆)、指揮者(焙煎士)、オーケストラ(焙煎機)が全て良くないと、本当に美味しいコーヒーはできない。

ただ、指揮者も全ての作曲家の曲に造詣が深いとは限らず、やはり得意なレパートリーというものはあるし、オーケストラも、技術はあっても曲によっては向き不向きというものもあると思う。

で、最近出版されたこちらの本を購入して読んでみた。(まだ読んでいる最中)

カウンタートークの中で、お客様と「この人(指揮者)の代表盤に〇〇が入っていないなんて・・・」とか「これ、本当にこの人の代表盤か?」とか、ちょっと意見が白熱したりして、でもある意味そういう会話から、お客様の音楽の好みや趣向も分かったりして。

まぁ、この本の著者がその指揮者の代表作として書いているものに、もろ手を挙げて賛成とは言わないが、そもそも音楽も好みの世界なので、誰が見ても全員が納得する選曲などあろうはずもなく、そのあたりを理解しつつ、いろいろとお客様と意見を交わすのは楽しいこと。

ただ、その指揮者の生い立ちから人となりまでを読んでから、その指揮者が振る曲を聴くと、また感じ方も違ってくる。

まだ、【サ】までしか読めていないが、とても面白く読ませて頂いている。

全部読み終えたら、本棚に入れておこうと思うので、興味のある方は手に取ってご覧ください。

でも、意外と指揮者って、ず~っと音楽一本って人もいるけど、紆余曲折を経て、とか、全く違う職業から転じる人もいて、ある種そういった経験が音楽にも厚みをもたせているのかもしれないと思ったり。

結局、音楽って作曲家が作った曲を聴いているようで、実は作曲家が作った曲を鏡に、それを演奏する人の頭の中を覗いているように思う。

コーヒーも、産地(例えばコロンビアとかエチオピアとか)のコーヒーを味わっているようでいて、実は焙煎する人の思いをコーヒーを通して飲んでいるのかもしれない。

と、開業時のときに思ったので、開業以来ヴェルディのロゴには、サブタイトルとして、この文字が書かれているのでした。

Va, pensiero, sull’ali dorate 

ヴェルディ作曲 オペラ「ナブッコ」より

コーヒーに伸びる手とコーヒーから羽ばたく鳥のダブルモチーフになっているロゴ、黄金の翼でありたいと思います。

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