自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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アフリカ旅行記

アフリカ旅行記-3~ケニアの農園その2~

2022年11月12日 

今朝は雨のスタートとなったケニア視察。

今回、私たちをアテンドして下さっているのは、珈琲の取引量世界第4位のトレーディングカンパニーであるLDC(ルイス&ドレイファスカンパニー)。

今日は、世界各国にいるLDCのカッパー(カッピングをして品質を管理をする人)がケニアに集まっており、その方々も一緒にケニアのファクトリー兼FCS(組合)を視察に行った。

今年は収穫が遅れているとのことで、真っ赤なチェリーがたわわに実っているというよりも、花のつぼみや開花した花、まだ緑の実と赤く熟したチェリーが混在している状況。

ピッカー(収穫をする人)が、ちゃんと赤い実だけをピッキングしていたら、品質はもちろん、良いものが作れるだけではなく、長い期間収穫が続くということも出てくる。

今回訪問したファクトリーは、受け入れ基準を明確にしており、熟したチェリーだけを持ち込めるようにしているそうで、日本の商社もこのファクトリーから購入しているところが少なくないとか。

さて、ケニアはタンザニアと比べ街が整然としていると思ったが、こういった先進国並みの建物からほんの少し、徒歩でもものの数分行ったら、もうスラム街になってしまう。

バスが止まって、日雇いの仕事に行く人たちで満員になったら出発。

基本、タンザニアやケニアでは、定職についている人の割合が低く、日本でも昔にドヤ街と言われていた街の雰囲気を醸し出している。

そんなこんなで、今日で視察は終了。

明日は、午前中からLDCの事務所でカッピングをして、明後日には日本に向けて出発する。

長かったような短かったようなアフリカ視察、明日は、今後の仕入れにも直結するだけに、良いものがあればと思う。

アフリカ旅行記-2 ~ケニアの農園その1~

2022年11月11日 

昨夜、空路ケニアに入り、今日は農園4つとファクトリー(精製所)の視察。

タンザニアの場合、最大都市のDar es Salaamから農園までは、まず飛行機で飛んで、さらに車で数時間かけなくてはならないところ、ケニアは大多数の農園や小規模農家がナイロビから日帰りで行ける距離にある。

そうなると、農園へ向かう景色も結構変わってくる。

最初は、本当に都市部の豪華な住宅街の中を走り、農園に近づくに従い、アフリカっぽい風景が見られるようになってきた。

とは言え、露店の品ぞろえもタンザニアより豊富だったりする。

そんなわけで、今日は エンブ地区の小~中規模農園を訪問した。

まずは、グシェンタ農園へ。

こちらは標高1,600メートルあたりに位置し、14エーカー(約6~7ヘクタール)の土地でコーヒー栽培をされている。

3代目というエドウィン氏と。

自家精製後、ドライの状態で24時間乾燥、その後水を使って24時間かけて水洗工程の仕上げをし、網をかけて直射日光を避け長時間かけたドライングをしている。

続いて、ジェム農園へ。

こちらは標高1,750メートルの位置に10エーカー(約5ヘクタール)の土地で栽培。

同じ場所に2本植えて、7年ごとに大規模カットバックをして丁寧に木の管理をされている。

日本への輸出が多いため、JAS認証はとっていないものの、全くの無農薬と殺虫剤も不使用で栽培されている。

農場主のムシリ氏が、フライクロップ(本収穫より早く熟したものを収穫した豆)のコーヒーを試飲させてくださった。

クリアで力強さもあり、本収穫が始まった後に完熟したものは、さらに高品質であろうことが想像できる。

続いて、標高1,680メートルの位置にある、ムラゲ農園のマリナ氏と。

こちらはさらに広い土地で栽培されており25エーカーの農園を運営されている。

1,700メートルにもなると、品種はSL34を使うかと思ったが、ここまでの農園は全てSL28を栽培されていた。

最後に訪問した農園、ルリマエステートは、さらに広くて60~70エーカー。

こちらは、先代が亡くなったときに、10人いる息子・娘に土地を分けて、兄弟で運営されている。

精製設備もしっかりしており、どちらかと言うとヴェルディのような小規模自家焙煎店ではなく、もう少し規模の大きな中小ロースターが使うような豆を作っているのではないかと思った。

農園を回った後は、ファクトリー(精製所)へ。

まとまった量を作れる農園は、自家精製が許されているが、零細農家はファクトリーと言われる精製所へチェリーを持って行き、精製してもらうというのがケニアのシステム。

今日訪問したキイコーヒーファクトリーの全景

零細農家の人たちが、持ち込んだチェリーのグレーディングを待つ。

水洗工程をする作業員の人たち。

色々な面で、学ぶことの多い一日だった。

さて、タンザニアの零細農家やケニアの小規模農園を視察して、またいろいろな情報を聞いて、11月26日に芸大店で開催予定の珈琲夜話の会は、内容を一部修正しようという思いになりました。

ヴェルディの月刊紙には、アフリカ訪問記をお話しすると書いていましたが、とても1時間ちょっとでタンザニアとケニア両国についての説明は不可能。

そこで、今回はタンザニアに絞って、「キリマンジャロの功罪」というタイトルでお話をしたいと思います。

お客様としては、知ったところで全く役に立たない情報ですが、この話を聞いたら、よりキリマンジャロコーヒーを楽しめる内容になると思います。

かなり深い内容になるはずの夜話の会、よろしければご参加ください。

珈琲夜話の会「キリマンジャロの功罪」

日時:2022年11月26日(土) 18:00~

場所:ヴェルディ京都芸術大学店

費用:1,000円

ご予約は芸大店までお電話で

075-746-4310

アフリカ旅行記-1~マサイの戦士~

2022年11月9日 

11月4日に日本を発ち、ほぼ24時間かけてタンザニアのキリマンジャロ麓の街、モシ市に到着。

今回は、カタール航空を利用したのだが、エコノミーの機内食は前回利用したエミレーツと比べてもけっこう良かった。

特に嬉しかったのがコレ

朝食のとき「チキンソーセージ&フリッタータ or フィッシュ&ライス or パニールティッカマサラ」と聞かれた瞬間、マジか!?やったー!

ってことで、朝っぱらからパニールティッカマサラ(バスマティライスの右側)と、アル コルマ(バスマティライスの左側)を食べられた。

京都のインド・ネパール店より美味しかった。

さて、二日目は朝からまたまた移動の一日。

モシ市から、タンザニア北部のハブ都市である「アルーシャ」まで車で2時間ほどかけて行き、この地域に珈琲農園が近年どう変化しているかなどを聞いた後、国立公園として有名なンゴロンゴロ地域まで6時間ほどかけて移動。

道中サバンナの合間に町が点在しており、そういったところにはエチオピアでもよく見かけた露店が多数並んでいる。

バナナ屋さんたち

イモや野菜、フルーツ屋さん

アパレルショップ

そして、ヤギや牛などを連れて歩く人も多くいる。

普通に家畜を飼っているのかと思ったら、このチェックの布を纏っている人たちが有名なマサイ族だと教えてもらった。

この人は、典型的なマサイ族。

ロバを連れて歩くマサイ族の女性たち。

ヤギを飼うマサイ族の子供。

北部のサバンナでは、小さな竜巻がよく発生するが、この子の後方では小さな竜巻が発生していた。

そして、道端にいたマサイ族の子供たちを撮影したら、両手を出して「マネー、マネー」と言ってきた。

マサイ族と言えば、「マサイの戦士」なんて言われるほど、武闘派の狩猟民族と思われがちだが、実際には放牧民で、時として狩猟もする。

と言う感じで、手に棒を持っているのは、家畜を追い立てるための棒で、イメージとしてあるような、槍と盾を持って狩猟していると言う姿は、遥か昔になくなったらしい。

今では、放牧と観光客向けに写真撮影に応じたり(もちろん有料)ダンスをしたりと言う姿がよく見られる。

遥か昔には、放牧の傍ら狩猟もしていたようだが、今ではもう狩猟民族はしていない様子

ちょっとイメージと違い寂しい気もするが、まぁ、マサイの戦士と言うのは、商品を売らんがために作られたイメージのよう。

ちなみに、マサイ族と言えばケニアにいるように思われるが、タンザニア北部とケニア南部がマサイ族の居住エリアで、放牧をしながらこのあたり一体を住まいにしている。

そうしてみると、今や部族社会が過去のものとなっていないのはパプア・ニューギニアだけかもしれない。

無事到着

2022年11月6日 

昨夜、成田を出発して、カタールのドーハまで13時間。

ドーハで3時間トランジットの後、ダル エス サラームまで6時間、1時間待ってキリマンジャロ空港まで1時間。

計24時間のフライトとトランジットを経て無事キリマンジャロ空港に到着。

今の時期、けっこう曇りや雨が多いため、キリマンジャロが見えることは極稀だと聞いていたが、案の定現地をアテンドして下さる商社の方からは、昨日はキリマンジャロが雲の合間に見えたけど、今日は全く見えないと連絡を受けていた。

空港からモシ市内に向かう途中、かかっていた雲が晴れて、キリマンジャロが姿を現した!

ヤギを飼う人の後ろにそびえるキリマンジャロ。

もうこの時点で夕方の5時半頃だったため、西日があたってほのかに朱に染まるキリマンジャロ。

前回訪問したエチオピアでも感じたのだが、アフリカの夕日ってすごく神々しい。

ホテルに着いたら、もう19時30分。

明日は、タンザニア北部の名産地、ンゴロンゴロ地域へ一日かけて向かう。

ともかく、アフリカって日本の間隔とは全く違う尺度で考えなくてはならないのだけど、時間軸の間隔については、本当に日本とは全く違う。

今回も、いろいろと収穫がありますように。

(多分、明日は日記が書けません、どうぞご了承くださいませ。)

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