自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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書記長のコーヒー

2024年11月22日 

カウンターで常連のお客様と話をしていた時のこと。

川端北大路にあるショッピングセンター、以前は「カナート洛北」という名称だったが、数年前に「洛北阪急スクエア」に変わった。

「カナート」と「阪急スクエア」、断然言葉にする場合は「カナート」の方が言いやすいので、常連のお客様との会話では、いまだに「カナート」と言うのだが、他府県から京都の大学に通うためにやってきた学生のアルバイトさんは、カナート時代を知らないから、私と常連さんとの会話が、どこの商業施設のことを言っているのか分からなかったらしい。

なんだか、時の流れを感じた。

話は変わって、以前年配のお客様が、以前飲んだコーヒーが美味しかったのだが、何という名前だったか思い出せないとおっしゃりながら、「ほら、ソ連の書記長みたいな名前・・・」と。

もう今の学生さんだと、知識としては知っていても、「ソ連」なんて聞いてもピンとこないことだろう。

そもそも、ベルリンの壁なんてものすらよく知らない若者が多くなっている昨今、ソ連の書記長なんて言われても、何のことやらだろう。

で、当然私はピンとくるわけで、「あ、エチオピア・イルガチェフですね」と言ったら、「そうそう、フルシチョフとか、ゴルバチョフとか、そんな感じの名前やんね」と。

そう言えば、昔ソビエトの地下ジョーク集というのを読んだ記憶がある。

その中の一つに【赤の広場で「アントロポフはバカだ」と叫んでいる人がいた。すると、すぐに警察がやってきて、即刻逮捕となった。そして、その罪名は・・・「国家の最高機密を吹聴した罪」だった。】というもの。

これを読んだとき、大笑いしたのだが、もう、昭和の人間にしか通じないジョークかもしれない。

エチオピアを淹れながら、ちょっと歴史を感じてしまった。

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