かなり昔のこと、学生時代の私はプロレスにはまっていた。
新日本プロレス友の会というのに入っていて、新日の興行はほとんど毎シリーズ観に行っていた。
でも、「友の会」と名はついているが、アイドルのファンクラブのようにしっかりとした団体ではなく、単にチケットが優先的に買えるだけの窓口で、一般に会員を募集するでもなく、会員数も恐らく二けた前半だったのではないかと思うのだが、そこでチケットを購入すると、リングサイドなら必ず前から2列目以内が送られてくるし、ビッグマッチが行われる国技館での興行なら、一般ではほぼ入手不可能な『砂かぶり』が割り当てられるので、当時まだネットだとかチケットぴあだとか、そういうのがなかったので、私はいつも友の会を通してチケットを購入していた。
で、ある日の蔵前国技館でのシリーズ最終戦。
この日も砂かぶりのチケットもらい席についたら、私のすぐ斜め後ろの1マス目が、なんとテレビの実況席になっているではないか!?
そんなわけで、古館さんの実況と山本小鉄の解説をマイクを通さない生声で聞きながら、生でのプロレス観戦ができるというゴージャスな体験をしたわけである。
試合は盛り上がり、セミファイナルのとき、古館さんが『雀百まで踊り忘れず~ 三つ子の魂百までも~!』と絶叫のような実況をしていたのが今でも耳の奥に残っている。
というわけで、ここまでは前ふり。
先日次女の誕生日祝いで、どこかで食事をしようということになったのだが、娘に「何食べたい?」ときいたら「めんやに行きたい」と。
そう言えば、長女が大学入学で遠方へ旅立つ前に、どこで食事をしたいかきいたら「めんや」と言っていたのを思い出す。
二条 押小路の『めんや』さんは、娘たちがまだ小さかった頃、パスタを食べると言ったら、ここへ来ていたお店で、今では北山のバーガーカンパニーに常駐されているが、当時はオーナーの山本さんが厨房に立たれていた。
小さな子連れでも入りやすい雰囲気の店だったので重宝していたが、娘たちも大きくなり、レパートリーが増えたため、必然的に足を運ぶ頻度も落ちていた。
しかし「雀百まで踊り忘れず」ではないが、やはり小さい頃に食べなれた味というものは、いくつになってもまた食べたくなるものなのであろう。
Verdi にも小さなお子様を連れてお越し下さるお客様が少なくないが、そんなお子様が大きくなって、こんどは親とではなく、良きパートナーを連れて来て下さったら嬉しいなぁ、と思う。
そんなわけで、先日のめんやさん。
帆立とアボカドのタルタル
こちらは毎回注文していたオムレツ
アサリともち豚の白ワイン蒸し
トリッパの煮込み
イベリコ豚カルビのグリル熟成バルサミコソース
フンギパラダイス
茄子とモッツァレラのトマトソース
どれもとても美味しく頂いた。
こうして久しぶりに来ると、やはり懐かしい味というものは「また食べたい」と思うもの。
10数年前と、恐らく若干味はかわっているのだと思うが、基本的に親しんだ味と言うのは味覚の記憶に残っていて、懐かしさと美味しさの境界線があいまいになってしまう。
そういうお店があるというのは、ある意味良いことなのかもしれない。









