自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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サロンライヴ

〇〇の秋

2019年10月6日 

今朝は涼しかったが、どんよりと曇っていた。

しかし、9時を回ったころには素晴らしい青空。

日があたっているところは暑いくらいだったが、少し日陰に入ると寒いほど。

秋ですねぇ。

 

そして、秋と言えば、スポーツの秋!

というわけで、今日は学区の区民運動会。

町内会でお役を頂いている私としては、参加しなくてはならないので、カミさんには下鴨へヘルプに行ってもらい、私は小学校で運動会。

競技の合間にも、店から携帯にいろいろと用事が入っていて、電話を掛けて指示を出したり、携帯からクラウドでデータを送ったりしつつの参加だったため、なかなか楽しむというわけにはいかないのが実情だったが、客観的に見て運動会の運営をしている地域の体育振興会の方々は、本当にすごいなぁ、と思うのであった。

そして、いろいろな競技に出て楽しんでいる方々の姿をほほえましく見たり、毎朝のウォーキングですれ違う人が、どこの町内にお住まいか分かったり。

こういう機会でもないと、同じマンションに住んでいても、なかなかゆっくり話をしたりできないもの。

ある意味、楽しいひと時であった。

 

そして、私は午後の「玉入れ」に参加したところで運動会が開催されている小学校を後に、造形芸大店へ。

スポーツの秋の次は、芸術の秋。

今日もサロンライヴが行われた。

今回のご出演は、ソプラノの講殿由紀奈さんと、ピアノの森川歩美さん。

もう何度もご出演下さっている講殿さんは、回を重ねるごとにどんどん素晴らしくなっていかれている。

このところ、リートとかドイツ歌曲が多い講殿さんだったが、今回のテーマは「耳にしたことがある曲」ということで、オンブラマイフから始まり、アンコールはジュトゥヴという、本当に聴き馴染んだ曲が多かった。

同時に、聴き馴染んでいる曲というのは、いろんな人の演奏を聴く機会があるということで、聴きやすさと同時に比較対象が多い曲でもある。

料理でも同じで、ハンバーグなんて言ったら、いろんな人がいろんなところで食べているから、比較対象が多い上、ほとんどの人は、「自分にとってのハンバーグの味」を持っていて、それに近いか否かが評価基準になるからなかなか恐ろしい。

その点、「本格的なカリー」を謳っていたら、比較対象をハンバーグと同数程度持っている人は少ないであろうから、ある意味評価されにくいという利点もある。(でも、食べてみようという人も、その分少ないのが問題だが)

話がそれたが、そんな中、前回、前々回と比べると講殿さんの歌は質的に随分と変わってきているように聞こえた。

私にとっては、最もなじみのある「ムゼッタのワルツ」など、曲目を見たときは、澄んだ声で可愛いムゼッタを歌われるのかと思っていたが、今夜のムゼッタはオペラの役柄そのまま、ちょっと悪女の香りを漂わせた思わせぶりなオンナだった。

 

そして、今回初出演となったピアノの森川歩美さんは、聞けば有料でのコンサート出演は初めてということで、特にソロのときは若干緊張も見られたが、前半の部では実に堂々とシューマンの幻想曲を弾きあげていた。

ただ、申し訳ないなぁと思ったのが、季節の変わり目ということもあり、微妙に調律が完全ではないピアノの音。

しっかりとしたコンサートホールではないので、毎回調律師を呼ぶわけには行かないのだが、完璧な状態で弾いて頂けたら良かったなぁ、と、申し訳ない思いであった。

後半のソロでは、ショパンのエチュードを2曲。

こちらも前半のシューマン同様、よく耳にする機会がある演目。

そして、シューマンやショパンの有名曲って、ほとんどの人が、有名ピアニストの名盤を持っていたりするから比較対象のレベルが非常に高くなってしまう。

それでも、生の臨場感もあってか、私が持っているCDとそん色ない演奏を聴かせて下さった。

 

何度もご出演下さっていると、演奏者の技量や音楽に対する見方、解釈に仕方などの変化がみられて、そんなところを感じられるのも楽しみの一つ。

森川さんにも、またぜひご出演頂ければと思う。

 

で、スポーツの秋、芸術の秋、ときたら・・・

もちろん「食欲の秋!」です。

明日から造形芸大店のメニューが一部リニューアルいたします。

詳しくは、明日以降、 造形芸大店のFacebook や店頭メニューでご確認くださいませ。

頑張れ!製氷機

2019年9月15日 

実は、東京から帰った翌日から、ちょっと風邪をひいてしまい、鼻と喉がまずい状態になっていた。

だからと言って休めるはずもなく、造形芸大が学祭で普段の倍以上のお客様がおいでになる中、もうろうとした頭で走り回って体調不良を治すという、まぁけっこうな荒療治に出たわけだが、おかげでなんとか今夜は少し喉が痛いだけというところまで持ち直した。

そんなわけで、今朝はウォーキングを休んでギリギリまで寝て体力を温存。

明日からは鴨川へ出られるのではないだろうか。

 

そんな体調不良を治してくれたのは、もしかしたら昨夜の閉店後に今日のサロンライヴのリハーサルを聞けたからかもしれない。

通常だと、サロンライヴの開催前1時間でリハーサルをして頂くこと炉、今日は学祭ということもあり、もしかしたら音を出す時間があまりとれないかもしれないと伝えたら、前夜にリハーサルをしたいと申し出て下さったので、昨夜の閉店後に急遽お越しいただくことになった。

普段は準備で慌ただしくしており、なかなかゆっくりリハーサルを聞けないのだが、昨夜は店内のいろんな場所でヴァイオリンとピアノの音をじっくりと聞かせて頂けた。

Vn.の米井さんが弾くブラームス、目を閉じて聴いていると、なんとも心地よくて、本当に心洗われる気がした。

インド料理はアーユルベーダと言われるが、聴くアーユルベーダと言うか音で風邪を治癒してもらったような気がする。

そんなこともあり、今日の本番。

普段は Verdi から音楽が流れていても、ほとんど気にすることなく横の廊下を通過していく人たちばかりなのに、さすがに学祭だといろいろな人が来ているもので、入り口の外で立ったまま演奏を聴いている方も少なくなかった。

次回からは、ちゃんと入場料を払って店内で聞いていただきたいものである。

ピアノの出口さん、前回はソプラノの講殿さんとご出演になったが、歌の伴奏以上にソロで聞かせてくれる若々しい弾きっぷり、ヴァイオリンソナタでの掛け合いは、歌曲におけるピアノとは違った角度で聞けてとても素敵に感じた。

ヴァイオリンの米井さんは、本当に惚れ惚れする音で魅了してくれて、今後が非常に楽しみな若きホープだと確信。

ブラームスは水を得た魚のように活き活きと弾かれていたが、前半のドビッシーも時間をおいてもう一度聞きたいと思う演奏だった。

またぜひご出演頂ければと願うのであった。

 

さて、冒頭にも書いたが今日は普段の倍以上お客様がお越し下さり、湿度は低いものの気温からすると真夏日。

冷たいドリンクのご注文が多く、ランチタイムの途中あたりから出ていく氷が製氷機の製造容量を超えてしまい、みるみる氷がなくなっていった。

朝の段階で、満タンだった氷が午後2時には底をつきかけてしまい・・・

仕方なく、午後3時からテイクアウトのアイスドリンクはお断りすることになり、オーダーストップの午後3時30前には、あとアイスコーヒー5杯も作ったら完璧に氷がなくなるというところまできてしまった。

サロンライヴまで1時間半、半分のお客様が冷たい飲み物をご注文になると仮定すると、氷が間に合うかどうかドキドキしながらだったが、何とか無事終えることができた。

そんなわけで、今日は冷たい飲み物のご注文が入り、製氷機を開けるたび、心の中で「頑張れ!製氷機」と祈るような気持ちで仕事をした一日であった。

 

女声 × 4!

2019年9月1日 

朝から湿度が高く、快適とは言い難い重い空気。

いつものように30分歩いて、シャワーをして出勤しようとクローゼットから昨日洗濯したチノパンを出してはいてみたら、ポケットのあたりがごわついている。

手を入れたら、少し固くなっているが十分に使えそうな千円札が出てきた。

他人が私のズボンのポケットにお金を入れてくれるはずもないので、単にポケットに入れたまま忘れて資金洗浄?してしまっただけなのだが、なんとなくラッキー!な気分で仕事に向かった。

 

そんな今日は1か月ぶりの開催となるサロンライヴ。

今回は、過去2回ご出演くださって、忘れ難い印象的な歌声を聴かせてくださったソプラノの宮後優さんが、他にソプラノ2名とメゾソプラノ1名を連れてご出演。

女声4名でのオペラアリアと重唱コンサートという豪華な一夜となった。

まずはメゾソプラノの高重 咲智華さんが、ロッシーニのチェネレントラ(シンデレラ)より「悲しみと涙のうちに生まれて」を可憐ながら厚みのある歌声で熱唱。

続いて、宮後 優さんがドニゼッティの愛の妙薬より「受け取って、あなたは自由よ」を披露。

これまでの宮後さんはオールヴェルディプログラムだったので、ドニゼッティのアリアは初めて聞かせて頂いた。

ここでピアノの大槻 夏子さんのソロ。

ラヴェルの夜のガスパールよりオンディーヌ。

ほとんどがイタリアオペラのプログラムである中、前半の最後の2曲だけがフランスもの。

雰囲気が一気に変わり、流れるような旋律美を楽しませて頂いた。

前半のラストは、宮後さんとソプラノの松尾 咲さんによる、ドリーブのラクメより花の二重唱。

ドリーブと言えば、バレエ曲のコッペリアがまず思い浮かぶが、こんな美しい曲のあるオペラも書いていたんだ!?とびっくり。

フランスオペラは、ビゼーのカルメンとグノーのファウストが有名すぎて、なかなか他のものを耳にする機会がなかったので、これは一度全曲を聞いてみないと、と思った。

後半は、プッチーニのトスカより「歌に生き、愛に生き」を内山 歌寿美さんが熱唱。

これがとても素晴らしく、まさにベルカント!と言うべき圧巻の歌唱。

内山さんの歌は、ぜひちゃんとしたホールでオケをバックに聞いてみたいと思わせるものであった。

続いて松尾 咲さんのトゥーランドットより「氷のような姫君の心も」

死を覚悟したリューが歌い上げる遺言とも言えるこのアリアは、まさにプッチーニの白鳥の歌。

死を目前にしたプッチーニ本人が書いた、美しさと悲しみに満ちた荘厳なアリアを歌う松尾さんが、本当のリューのように見えた。

続いては、内山さんと高重さんによる蝶々夫人より花の二重唱。

蝶々さんとスズキの掛け合いも素晴らしく、ピンカートンを待つ蝶々さんの悲しみが喜びに変わる一瞬を見事にお二人が歌い上げていた。

最後は、ファルスタッフより「アーチェ、メグ、ナンネッタ!」

ヴェルディ唯一のブッフォを楽しく歌い上げる4人の姿は、ほほえましく、また圧倒されつつ素敵な一夜の締めくくりであった。

このあと、アンコールに「こうもり」より「シャンパンの歌」

これまでも女声2名とか、女声と男声の組み合わせはあったが、こんな素敵な女声4名というのは初めて。

前回宮後さんがご出演くださった、椿姫のハイライトも素晴らしかったが、今回はまた全く違うアプローチでオペラの楽しみを存分に満喫させて頂ける夜であった。

次回にも期待!って、また来て下さったらいいなぁ・・・

チャレンジ

2019年7月21日 

朝から蒸し~っと、肌に空気がからみつくような感じ。

暑いだけなら良いのだが、この湿度はきついですねぇ・・・

そんな今日は、造形芸大のオープンキャンパスもあり、多くのお客様にご来店頂けるかと思っていたら、存外にランチの前半はお客様が少ない状態・・・

後半からは、オープンキャンパスのために来校された高校生や父母というより、近隣の方々がお越し下さったような感じだった。

やはり、工事のフェンスが撤去されたことも大きかったのかもしれない。

そんな今日はサロンライヴ。

今回は、ピアノとヴァイオリン、チェロのトリオ。

ある意味オーソドックスなトリオではあるが、考えてみるとこの組み合わせはヴェルディサロンライヴで初めて。

61回も開催していて、こういう組み合わせがなかったというのも意外だった。

前半は個人のソロメインで後半は三重奏というプログラム。

まずは、バッハの無伴奏チェロソナタのプレリュードから。

続いて、ピアノも入ってフォーレの夢の後に。

チェロの次はピアノソロで、ラヴェルのハイドンメヌエットとショパンの幻想即興曲。

ヴァイオリンは、サラサーテによるカルメン幻想曲。

弦の方は、なかなか難易度の高い選曲できたなぁ、という感じであった。

後半は、ラヴェルのピアノトリオ イ短調。

これまた非常に難易度が高い選曲。

こういう高いテクニックを要する曲というのは、バシッと決まったらスゴイのだけど、下手をすると何がしたいのだか分からない演奏になってしまうという諸刃の剣。

しかし、ある意味こういう難しい演目にチャレンジできる場を提供できるのも、ヴェルディサロンライヴの良いところかもしれないと思った。

これまでの出演者の選曲を見ていても、ロシアものにチャレンジしたり、京都ではめったに演奏されないヤナーチェクを何曲も演奏したり、先日は椿姫のハイライト盤1枚まるまる演奏に近いものがあったり。

若きアーティストが、他ではなかなかできないことをヴェルディですることによって、今後への布石にして頂ければそれも素晴らしいことだと思った。

 

で、チャレンジと言えば・・・

つい、出来心でチャレンジ ザ トリプルいってしまった・・・・

一応、ダイエット中です。

頑張ります。

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