自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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2022年11月

アフリカ旅行記-5 ~ケニアの珈琲店~

2022年11月15日 

ケニア最終日は、お昼過ぎに空港へ行かねばならなかったので、午前中はナイロビ市内のスペシャルティコーヒーショップへ。

一軒目は、ナイロビの富裕層に人気と言うコネクトコーヒー。

こちらのお店に入る前に、鉄製のゲートがあり、警備員に開けてもらわないと敷地内に入れないという厳重な警備体制。

左手の垂れ幕を見たら、この店で使っている珈琲豆は、全てカッピングスコア85点以上の高級豆とのことで、どんなものかと期待したのだが・・・

店の奥には、台湾製の大型焙煎機が鎮座している。

その横に積まれた豆の袋を見たが、恐らくハイコモディティクラスではないかと思えた。

広々とした店内は、もはやアフリカと言うより、アメリカにありそうな雰囲気。

メインはエスプレッソマシンで抽出するコーヒーのようだが、ハンドドリップでも注文出来、抽出器具のハリオやカリタ、プレスなど選べるようになっている。

ハリオで抽出しているところを横目で見ながら。

真空二層式のグラスで提供される。

コーヒーの種類は1つだけで、エスプレッソもドリップもアイスも同じ豆の様子。

外の看板を見ていたら、プロデュースは韓国企業がしている様子だった。

クオリティとしては、本当にハイコモディティと言った感じだが、恐らくナイロビのおしゃれスポットなのだろう。

次々と地元の客が来店しており、満席になってきたので店を後にした。

続いては、大型ショッピングセンター内にある「スプリングバレーコーヒー」

こちらは、ストレートだけで数種類用意されており、最初は2店舗から始めて、ここ数年で8店舗まで増やしたとのこと。

日本でも見かけそうな今どきの珈琲店という感じ。

このチェーンの社長が来てくださって、こちらの豆をいろいろと試させてもらえることになった。

テーブルの上を見たら、クリスマスのキャンペーンポップ。

まぁ、11月だし、クリスマス商戦はスタートしているのだけど、客も店員もTシャツ姿でクリスマスと言われても、なんだか実感わかないなぁ・・・

そうこうしている間に、この店のバリスタと呼ばれている人が、5種類の豆を抽出して下さった。

そして、なんとこの人は、ケニアのエアロプレスチャンピオンだとか。

プレスの抽出の競技大会とかあるんだ!?

今回淹れて頂いた中では、こちらの豆が美味しかった。

こちらのお店は、豆の選択にもこだわりがあり、スペシャルティと言って良いかどうかは別として、しっかりとコーヒーに向き合っているお店と言う印象が強い。

ただ、やはり産地だと本当に良い豆は、なかなか国内で流通しないと言うこともあり、昨日カッピングしたもののレベルに達しているかと言われると、ちょっと難しいかもしれない。

コーヒーにおける生産国の自国展開は、なかなかハードルが高いかもしれない。

運んでくれていた人の背中を見たら・・・

このTシャツ、なかなかいいかも。

思わず、コーヒーについて聞きたくなる笑顔でした。

このお店、なかなか勉強になった。

そして、このお店のすぐ外にある別のお店は・・・

パッと見、100均っぽい雰囲気だけど・・・

ダイソウをパクッて、ミニソウにしているのかとも思ったが、メイソウって?

外国に来ると、いろいろと面白い。

アフリカ旅行記-4~カッピング~

2022年11月13日 

帰国を翌日に控え、実質的なケニアでの最終日は、LDC のケニア事務所でカッピング(テイスティング)をさせて頂けることになった。

カッピングのフロアに入ったら、おびただしい量のサンプルに圧倒される。

今年のオフシーズンにこちらの会社が仕入れしているファクトリーの豆をオークションに出品するときに出した豆のカタログがこちら。

カタログ1ページには、20以上の豆のデータが記載されているので、これだけのカタログに掲載された豆の数は天文学的な数字になる。

ヴェルディでは、開業以来ケニアの豆を取り扱ってきたが、オークションに出品している企業が現在11社なので、この会社が作ったカタログの10倍以上の豆が毎週(オフシーズンは2週に1回)オークションにかけられて、その中からカッピングによって選抜されて数種類に絞られた後、私たちがその中の1つを選んでいると思ったら、現在下鴨の倉庫にあるケニア豆との出会いは、ちょっと奇跡的なもののように思える。

などと思っている間に準備が進んでカッピングがスタート。

今回は、31種類の豆をカッピングさせて頂いたが、その中でも使いたいと思うものは2~3種類だった。

中には、来週のオークションにかけられるものも入っており、良いと思った豆の購入価格を現状の落札価格から推測したら、昨年より円安が進んでいることもあり、恐らく昨年同品質のものの2倍以上になりそうな雰囲気。

そんなケニアの珈琲豆が高値で推移している事情などについては、来年1月に開催する「珈琲夜話の会」でご説明いたします。

その後、こちらの会社の倉庫を見せて頂いたが、これまた量の多さに圧倒される。

この高さに積まれた麻袋が何列も続いていて、それぞれにロットナンバーが振られて管理されている。

倉庫に入った瞬間、インディージョーンズシリーズの第一作目、レイダース失われたアークのラストシーンを思い出してしまった。

それにしても、こんな高さに積み上げるのは、どうやっているのかと思いつつ倉庫の奥の方へ行ったら、コンベアで持ち上げて積み上げているところだった。

袋詰めされた豆を運んで

コンベアで持ち上げて綺麗に並べていく。

すごいスピーディーにされているが、この上で並べている赤い作業服の人って、恐らく熟練の作業員なんだろうな、などと思いながら見ていた。

その後、機械の説明などを聞いて、今回のケニアでは生産現場からファクトリーと呼ばれる精製所、そしてこの日記ではまだ書いていないが、オークション会場も見学させて頂いき、今回の出荷用倉庫と見られたので、生産現場から出荷まで一通りの進行を見聞きすることができた。

文章としては読んで知っていても、実際に自分の目で見ると机上の知識と違う印象を受ける。

大変勉強になった視察であった。

その後は、LDCの方々とランチ。

国立公園が見渡せる、ちょっとおしゃれなカフェレストランでハンバーガー。

タンザニアでは、けっこう現地の料理を食べたが、ケニアでも特にナイロビはあまり現地料理がメニューに載っておらず、わりと欧米のどこでも食べられるようなものが多く、個人的には少し残念だったが、ナイロビの食事はどれも美味しくて、ちょっと太ってしまったかもしれない。

いや、確実に太ってしまったので、帰国したら頑張ってダイエットしよう。

今月も夜話の会!

2022年11月12日 

各地で紅葉の見頃を迎え始めた今日は、日差しも暖かく最高の紅葉狩り日和となりました。

京都の紅葉も色づきはじめ、周辺でも紅葉狩りを楽しむ方が増えて来た気がします。

芸大店で育てているコーヒーの木。

先日まで寒さで元気がなかったので、今日は朝から日光浴をさせてあげました。

すると、ご覧ください!

とっても元気になりました!

寒さに弱いので、これからの時期出来るだけ暖かい場所で管理して来年こそ立派な花を咲かせて欲しいと祈りながら大事に育てようと思います。

さて、皆様ご存知かと思いますが、ヴェルディの店主であるマスターは、只今アフリカにいます。

14日の夜に帰国予定です。

そして、11月26日土曜日はアフリカでの出来事などかなり深〜い、現地のリアルなお話をたっぷりお届けいたします!

今回はタンザニアについて限定で、ケニアについては次回の会のテーマとさせて頂きます。

ご興味がある方は是非、ご参加くださいませ。

ご予約お待ちしております♪

珈琲夜話の会「キリマンジャロの功罪」

日時:2022年11月26日(土) 18:00~

場所:ヴェルディ京都芸術大学店

費用:1,000円

ご予約は芸大店までお電話で

075-746-4310

アフリカ旅行記-3~ケニアの農園その2~

2022年11月12日 

今朝は雨のスタートとなったケニア視察。

今回、私たちをアテンドして下さっているのは、珈琲の取引量世界第4位のトレーディングカンパニーであるLDC(ルイス&ドレイファスカンパニー)。

今日は、世界各国にいるLDCのカッパー(カッピングをして品質を管理をする人)がケニアに集まっており、その方々も一緒にケニアのファクトリー兼FCS(組合)を視察に行った。

今年は収穫が遅れているとのことで、真っ赤なチェリーがたわわに実っているというよりも、花のつぼみや開花した花、まだ緑の実と赤く熟したチェリーが混在している状況。

ピッカー(収穫をする人)が、ちゃんと赤い実だけをピッキングしていたら、品質はもちろん、良いものが作れるだけではなく、長い期間収穫が続くということも出てくる。

今回訪問したファクトリーは、受け入れ基準を明確にしており、熟したチェリーだけを持ち込めるようにしているそうで、日本の商社もこのファクトリーから購入しているところが少なくないとか。

さて、ケニアはタンザニアと比べ街が整然としていると思ったが、こういった先進国並みの建物からほんの少し、徒歩でもものの数分行ったら、もうスラム街になってしまう。

バスが止まって、日雇いの仕事に行く人たちで満員になったら出発。

基本、タンザニアやケニアでは、定職についている人の割合が低く、日本でも昔にドヤ街と言われていた街の雰囲気を醸し出している。

そんなこんなで、今日で視察は終了。

明日は、午前中からLDCの事務所でカッピングをして、明後日には日本に向けて出発する。

長かったような短かったようなアフリカ視察、明日は、今後の仕入れにも直結するだけに、良いものがあればと思う。

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