自家焙煎珈琲 カフェ・ヴェルディ

カフェ・ヴェルディの気まぐれ日記

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スマトラ・ナチュラル

2023年11月13日 

10月末から販売を開始した「ヴィンテージバレル・カシャーサ」も残すところ下鴨店に少しあるだけとなり、本日からの限定コーヒーは「スマトラ・ナチュラル」になった。

通販と下鴨は、明日からの販売開始だが、芸大と髙島屋S.C.店は一足早く今日から店頭に並べた。

毎月の限定コーヒーは、基本的に芸大店で私が焙煎しているのだが、今日は芸大店の焙煎機で一度に焼けるMAXの5キロを焙煎。

3店舗+通販で振り分けで、午前中に髙島屋へ持って行ったのだが、午後に様子を見に行ったら早い段階で売り切れたようで、ストックがゼロになっていた。

午後に私は打ち合わせがあったので、夕方芸大へ戻って急ぎ焙煎。

明日も開店から陳列できるようにしてみた。

その「スマトラ・ナチュラル」インドネシアのスマトラ島と言えば、マンデリンが有名だが、この豆はマンデリンではなく「スマトラ・ナチュラル」

何が違うのか?と言うと、「マンデリン」と呼ぶには条件が2つ。

まず、スマトラ島の北中部で採れた豆であること。

そして、「スマトラ式精選」がされたものであること。

そう言うと、スマトラ式精選とは何か、という疑問が出てくる。

ヴェルディのスタッフは、全員精選についてはしっかり理解しているはずなので、(もし知らなかったら、今後の雇用についてちょっと考えなくてはならない)店頭で聞いてもらってもよいのだが、せっかくなので簡単に書いておこう。

コーヒーの精選とは、一言で表すなら、【どの段階で「乾燥・保管」をするか】と言うことになる。

ナチュラル(サンドライ)は、チェリー(果肉がついたまま)の状態で乾燥・保管して、出荷前に脱殻する。

水洗式(ウォッシュド)は、果肉を除去した後、種の周りの薄皮(パーチメント)表面にある粘膜質(ミューシレージ)を水につけて弛緩させて除去すし、薄皮(パーチメント)が着いた状態で乾燥・保管、出荷前にパーチメントを脱殻する。

ハニー(パルプドナチュラル)は、果肉は除去するが、種の周りの薄皮(パーチメント)とその表面の粘膜質(ミューシレージ)を残した状態で乾燥・保管して出荷前にミューシレージがついた状態のパーチメントを脱殻する。

そして、スマトラ式(ウエットハル)は、以下のようなプロセスとたどる。

スマトラ島の圧倒的多数である零細農家は、収穫後チェリーの果肉を除去して、ミューシレージが着いた状態のパーチメントを作る。

中間業者(プロデューサー)は、回収した濡れた状態のパーチメントから薄皮を除去して、生豆の状態で水分地14%前後まで乾燥させ、薄皮などがついていない、生豆の状態で保管し、出荷する。

他の精選方法は、出荷まで果肉なり薄皮などに包まれた状態で保管されるが、マンデリンだけは生豆の状態で保管される。

もし、コーヒーの精選についてもっと知りたい方は、過去の日記の こちら をご覧ください。

そして、今回の豆は、スマトラ産ではあるが、スマトラ式ではなく、ナチュラル精選をしているので、「マンデリン」とは呼んではならないわけである。

最近、スペシャルティーブームもあって、いままで水洗式しかしてこなかった中米などの生産者も、ナチュラルに手を出すようになってきた。

しかし。インドネシアは非常に雨が多く、天日乾燥をしていても降雨で棚ごと移動させなくては、と言うことも少なくない。

そんな事情から、インドネシアのコーヒーに詳しい人なら、スマトラ島でナチュラルが作られている、というだけで驚きの表情になる。

そんな希少なスマトラ・ナチュラル。

通販と本店では明日から販売開始ですが。芸大店と髙島屋A.C/点で1日だけ先行販売。

通販は、明日の0時からお求め頂けるようになります。

全店で30キロだけの限定販売、ぜひおためしくださいませ。

焼きたて

2023年11月12日 

焼きたて、出来立て、煎りたて・・・

一般的に、作り立てのものが一番美味しいと思われていることも少なくない中、ことコーヒーについては、焙煎したては、ある意味一番美味しくなかったりする。

と言うと語弊はあるが、しっかりと焙煎をした豆は、直後から揮発成分が豆の中から多く出てくる。

煎りたての豆を袋に入れて、ガス抜き穴を開けずに封をしたら、しばらくするとパンパンに膨らんでいる。

そして、焙煎直後に出てくる揮発成分=ガスは、刺激的な味をはらんでいて、それは渋みにつながる。

そんな足が速いと言うか、先に出てくるガスがひと段落したあたりから、だんだん味も成熟して行って、渋みが消えてコクが出てくる。

その期間、だいたい2~3日。

少なくとも、焙煎して翌日以降に飲むのが良いのだが、お客様は焙煎仕立てをご希望になることが多い。

その際、「すぐにお召し上がりになるのであれば、焙煎後数日経ったものの方が美味しいですよ」と言っても、信じて頂けないことが少なくない。

もっと言えば、収穫直後の豆をカッピングするのと、しばらくエイジングしてからの豆をカッピングするのでは、これまた違ってきて、産地でのカッピングは半年後に日本に入ってきたとき、どんな味になっているかを想像しながらカップを見なくては、産地でベストなものを選んでしまうと、日本に入ってきたら味が飛んでしまっているなんてことも珍しくない。

まぁ、そんなわけで、コーヒーについては、少なくとも煎りたてではなく、数日寝かしてから飲むのがベスト。

ただ、その後風味が保持される期間も2週間程度と短いのが難点。

やはり、こまめに購入するのが一番。という結論になってしまう。

さて、どうしてこんなことを書いているかと言うと、最近髙島屋S.C.店に立っていてお客様とお話をしていると、賞味期限とか、煎りたてということについてお話しする機会が増えているから。

その髙島屋S.C.店もInstagramを始めました。

まだ投稿数は少ないですが、今後は最新情報なども発信していく予定なので、ぜひフォローお願いいたします。

ヴェルディ京都髙島屋S.C.店のInstagramは こちら

シュトーレンの季節

2023年11月11日 

今月のスペシャルコーヒー”ビンテージバレルカシャーサ”高島屋SC店、芸大店、通販サイトは完売となりました。

次のスペシャルコーヒーはインドネシア スマトラ ナチュラルです。販売開始日に関しましては準備が出来次第HP、SNS等でお知らせ致します♪

また今日からグンっと寒さが増しましたね。

ハロウィンが終わり、次のイベントといえばクリスマス!

今年も通販サイトではクリスマスシュトーレンのギフトを販売開始いたしました。

ドリップバッグとのセット、珈琲豆とのセット。シュトーレンのサイズは大or小。4つの組み合わせからお選び頂けます。

珈琲との相性は間違いありません!クリスマスの贈り物にいかがでしょうか♪

店頭でもまもなく販売予定です。もうしばらくお待ちくださいませ。

京都芸術大学もライトアップされていて綺麗だったのでパシャリ♪

明日も皆様のお越しをお待ちしております。

すっぱくない

2023年11月10日 

一昨日書いた通り、「酸味」と「すっぱみ」の違いについて。

これは、私の感覚的なものなので、全ての人にとって正解かどうかは断言できないが、少なくともヴェルディの線引きがどこにあるのか、ということはご理解頂けるものだと思う。

まず、私が考える【焙煎】とは、豆の芯まで火が通っていることを前提条件にしている。

そして、芯までしっかりと火を通したコーヒーは、そこに【酸味】とカテゴライズされる風味があったとしても、「すっぱみ」ではなく「酸味」と言えるものになるはず。

多くの場合、「酸味のコーヒー」と言われるものは、「芯残り焙煎」に分類されており、コーヒー豆の外側は火が通っていても、中心部は生焼けになってしまっている。

コーヒーは「豆」と言われるが、「果実の種子」というのが正解。

スイカや柿といった果物の種は、種の周りに「ぬるぬるorねばねば」としたコーヒーで言うところの「ミューシレージ」はついていない。

しかし、レモンやオレンジなどは、種の周りに「ぬるぬる」とした粘膜曽がある。

そういった種のまわりに粘膜曽を持つ種の多くは、ぐっと噛んだら少し酸味を伴った渋みを感じる。

コーヒーも同様で、生の状態で種を噛んだら、少し青臭さと渋みを感じる。

多くの物質は、加熱によって成分が変わっていくのだが、コーヒーの種子も生の状態で青臭かった味が、加熱によって青臭さが「お茶のような風味」に変わり、やがて「すっぱさ」へと進んで行く、生sおしてでも感じた「渋み」はより強くなっていく。

コーヒービーンズは、チェリーの果肉を脱殻した後、水分地11%前後になるまで乾燥させて出荷されるのだが、その水分が11%残っているコーヒービーンズを芯までしっかりと煎ったら、お概ね重量が18%~20%減る。

一方で、芯まで火を通さなかったら重量は10~15%しか減らない。

この重量減率と収益については、以前「スペシャルティーコーヒー」について書いたときに語っているので、今回はあまり深く書かないが、だいたい重量の減率はそんな感じである。

そんなわけで、「強い酸味≒すっぱみ」が好きな方は生焼けのコーヒーをお求めになれば好みのコーヒーを飲むことができる。

ヴェルディでは、浅煎り~深煎りまで取り揃え、お客様のご要望に応じてお選び頂けるようにしている、と言っている。

が、ヴェルディには、そういった「強烈な酸味≒すっぱみ」を出すコーヒーは存在しない。

それはなぜか?と言うと、「食」を提供する者が一番守らなくてはならないものは「安全」だからである。

どんな食べ物でも、「生焼け」と「しっかり火を通した」ものだと、どちらの方が早く劣化するか?と訊いたら、ほとんどの常識ある人なら「生焼けの方が早く劣化する」とこたえるものだと思う。

料理でも、さっと焙って出す料理、表面だけ色付けて中心部はレアな状態で提供する料理は、その場ですぐに食べてもらえる場合がほとんど。

少なくとも、食べるのが何日も先という条件下で、そういう調理をする料理人はいないものだと思う。

コーヒーは、購入して1日~2日で飲み切ってしまうという商品ではなく、1週間~2週間かけて飲む方が大勢を占めるのではないだろうか。

そう考えたら、安全な食を提供しようと思ったとき、決して生焼けなものは提供できないというのが私の考え方である。

そんなわけで、ヴェルディが「すっぱいコーヒー」を提供しないのは、食を仕事にするものの大前提である「安全」を担保するためでもある。

実際、私は仕事柄一日に恐らく数リットルのコーヒーを飲むことになるのだが、自店のコーヒーなら何杯飲んでも胃もたれはしないものの、生焼けのコーヒーは2杯飲んだらしんどくなってくる。

トシなのかもしれないが、若い胃を持っている人だけではなく、あらゆる年齢の方に安心・安全を提供するためには、決して芯残り焙煎はできないのである。

最近、流行りもあってか「酸味の強いコーヒーがほしい」と言う方がいらっしゃることも増えたが、残念ながらヴェルディには【強い酸味≒すっぱい】コーヒーは存在しないし、今後も出す予定はない。

ご理解願えれば幸いである。

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